婦人科疾患
排尿異常(排尿時痛・残尿感・頻尿・尿失禁など)
膀胱炎
排尿時痛・残尿感・頻尿・尿混濁などが認められた場合、大腸菌などによる膀胱炎に罹っている可能性があります。抵抗力の低下、水分接種の不足、排尿の我慢などが膀胱炎の原因になりますので、こまめに水分を摂取し、トイレを我慢しないようにしましょう。もし上記の症状が見られたら、すぐに当院を受診して下さい。尿一般検査、尿培養検査を行い、膀胱炎と診断されたら抗生剤(クラビット500mg内服、ロセフィン1g点滴など)を投与します。
過活動膀胱
急に尿がしたくなり、我慢が難しい状態(尿意切迫感)で、日中や夜間の頻尿を認める場合、過活動膀胱である可能性があります。さらに尿意を我慢できず、膀胱収縮が起こり、尿失禁をみとめることを切迫性尿失禁と言います。当院では「過活動膀胱スクリーニング質問票」を元にスコアリングし、必要に応じてステーブラ、ベタニスなどの薬物療法を行います。また、腹圧性尿失禁を合併している場合もあり、その治療を併用することがあります。
腹圧性尿失禁
運動時、くしゃみ、咳など、腹圧が尿道を閉鎖している圧を上回ってしまった時に尿が漏れることがあります。これを腹圧性尿失禁といい、妊娠、出産、加齢に伴い、骨盤底筋が弛緩することが原因です。したがって、当院では骨盤底筋を鍛える骨盤底筋体操を指導し、それでも改善しないときには自律神経関連の薬剤(スピロペントなど)を処方します。
骨盤底筋体操を1日3~6セット、2~3か月持続すると多くの症状が改善し、過活動膀胱、子宮脱、女性性機能障害などにも効果があります。