避妊・中絶・流産手術

心と身体の健やかをサポートします
ライフステージにより、さまざまな問題や悩みを抱える女性も多くいらっしゃるかと思います。身体に関するお悩みはなかなか話づらく、気になることを放っておいてしまうことが多々あるのが現状です。
何か不安やがある場合少しでも早めに受診していただき、何でも相談してください。患者さまそれぞれのお悩みに対し向き合い、心と身体のサポートをいたします。
ピル外来
低用量ピル(OC・LEP)について

低用量ピルのうち、避妊目的で用いられる製剤を「経口避妊薬:OC」といい、最も確実で安全性の高い避妊法です。当院では主に「ラベルフィーユ28錠」「トリキュラー錠28」を処方しています。生理が始まった日から服薬を開始し、1日1回1錠をほぼ同じ時間に飲みましょう。もし、妊娠をご希望するようになったときは、服用中止すれば2~3か月までには月経が回復し、妊娠できるようになります。避妊以外にも、月経周期が正しくなる・月経痛が改善される・月経量が少なくなる・ニキビが改善される・貧血が改善される・子宮内膜症の治療になる・月経前症候群が改善される・卵巣がんや大腸がんのリスクが減るなど、多くの利点があります。
副作用
副作用として、吐き気・頭痛・不正出血などがありますが、3か月以内にほとんどがおさまります。但し、稀ですが血栓症という重篤な副作用があるため、過去に血栓症の既往がある方や35歳以上で1日15本以上の喫煙者は服用できません。また、高血圧の方、35歳未満でもヘビースモーカーの方は注意が必要です。尚、ピルで太ることはありません。
子宮内膜症、機能性月経困難症の治療として用いる場合、「ルナベルLD®」「ヤーズULD®」は保険適用となりますが、避妊目的、過多月経・月経不順の治療目的などは自費になります。
初診時料金表
OC1か月分処方 | 7,300円(税込) |
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再診時料金表
OC1か月分処方 | 4,500円(税込) |
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OC3か月分処方 | 8,900円(税込) |
OC6か月分処方 | 15,500円(税込) |
保険診療が適用になる場合
低用量ピルのうち、月経困難症の治療(保険診療)として用いられる製剤を「低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬:LEP」、といい、当院では主に「ヤーズフレックス錠®」「ジェミーナ錠®」などを処方しています。もちろん避妊効果も高く、過多月経・月経前症候群の治療効果も期待できます。尚、服用上の注意・禁忌は、「OC」と同様です。
緊急避妊

当院では、無防備な性交後72時間以内に、「レボノルゲストレル錠1.5mg」1錠をその場で1回服用してもらっています。従来法に比べて嘔気・嘔吐などの副作用が比較的少なく、その場で服用するので飲み忘れの心配がありません。尚、原則として当院では緊急避妊薬服用の翌日から低用量ピル(OC)を全員の方に服用してもらいます。
初診時料金表
レボノルゲストレル錠1錠服用+ラベルフィーユ1シート | 14,400円(税込) |
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月経周期変更

旅行や受験などのため月経周期を変更させる場合、中用量ピル(プラノバール錠)を用いて月経周期をある程度調節することが可能です。ただし、月経を遅らせる場合は次回月経予定の5日前まで、月経を早める場合には最終月経の5日目以内に受診して頂くことが望ましいです。また、嘔気、嘔吐などの副作用により服用が困難になる場合や、服用していても胃腸の状況などで月経を調節できなくなることがある旨、ご了承下さい。
初診時料金表
月経周期変更(プラノバール5錠処方) | 6,700円(税込) |
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子宮内避妊リング
子宮内黄体ホルモン放出システム(IUS:ミレーナ)について

出産の経験がある方や、既往歴・合併症などにより低用量ピルの服用が困難な方の場合、長期避妊を希望し、月経困難症や過多月経がみられるのであれば、黄体ホルモンを持続的に放出する子宮内システム(IUS:ミレーナ)をお勧めします。
ただし、一定の確率で自然に脱出したり、妊娠してしまうことがありますが、挿入費用などについての払い戻しはできない旨、御了承下さい。
ご希望の方は、月経開始3~7日目頃、あるいは正常分娩後6週以降、帝王切開後3か月以降にご受診下さい。外来で装着致します。挿入1か月後、3か月後、6か月後、12か月後(その後原則1年毎)の検診が必要であり、ご希望の方には5年ごとに入れ替え致します。
注意事項
これら3種類の避妊具は、どれも一定の確率で自然に脱出したり、妊娠してしまうことがありますが、挿入費用などについての払い戻しはできない旨、御了承下さい。
装着時期としては、月経開始7~10日目頃、あるいは正常分娩後2か月以降、帝王切開後3か月以降に外来で装着し、1か月後、3か月後、6か月後、12か月後(その後原則1年毎)の検診が必要になります。尚、ミレーナをご希望の方は、準備の都合上、約5日前までにご予約下さい。
初診時料金表(※挿入費含む)
ノバT(原則5年毎入替) | 42,000円(税込) |
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再診時※(定期健診)料金表
1回につき | 4,300円(税込) |
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人工妊娠中絶手術

当院ではMVA(Manual Vacuum Aspiration:手動式吸引法)もしくはEVA(Electric Vacuum Aspiration:電動式吸引法)にて手術を行っております。
人工中絶手術の可能時期は、妊娠22週未満(妊娠21週6日まで)と母体保護法により定められています。ただし、妊娠12週を過ぎている場合は、死産の届け出が必要です。
また、妊娠週数が進むほど、人工中絶手術によるリスクが高くなる傾向にあります。妊娠の継続に関するお悩みがある場合も、決して一人で悩むのではなく、遠慮せずに何でも当院にご相談ください。
手動真空吸引法(MVA)導入
当院は手動真空吸引法(MVA)に基づき、人工中絶手術を行っております。MVAとは、吸引管(ソフトカニューレ)を子宮内に挿入し、内容物を手動で吸引する方法です。吸引管の素材は柔軟性があり、子宮を傷つけるリスクが少ないという特徴があります。また、手術時間の短縮や出血量が少ないことも、母体への負担を軽減する効果も期待できます
料金表
術前検査など | 20,000円(税込) |
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手術費用(週数や状況により異なります) | 150,000~180,000円(税込) |
人工妊娠中絶薬(メフィーゴパック)
メフィーゴパックは、子宮内に妊娠が確認された妊娠9週0日以下(最終月経または胎児の大きさから算出)の方に用いる人工妊娠中絶薬のセットです。
1.人工妊娠中絶薬2種類の薬剤
人工妊娠中絶薬「メフィーゴパック」には2つの錠剤があり、1錠目を服用して頂いてから36~48時間後に2錠目を服用して頂くスタイルです。
(1)1錠目:ミフェプリストン:抗黄体ホルモン作用
妊娠を維持するためには、排卵後に分泌される黄体ホルモンの作用が必要です。反対に、黄体ホルモン作用を抑制すれば、受精卵が成長することができなくなります。最初に服用する「ミフェプリストン」は黄体ホルモンの働きを阻害する作用があり、受精卵の成長を止め、妊娠状態を終わらせます。
(2)2錠目:ミソプロストール:子宮内容物排出作用
受精卵を含む子宮内容物を子宮の外に排出するには、子宮収集が必要です。
2番目に使用する「ミソプロストール」には、子宮筋を収縮させる作用と、子宮頚管(出口)を緩める(熟化)作用があります。
つまり、「ミフェプリストン」の作用で成長が止まった妊娠組織を「ミソプロストール」によって子宮の外に排出させます。
2.診察・薬剤投与のスケジュール
(1)人工妊娠中絶の初診時
- 内診・超音波検査にて、異常妊娠でない事や妊娠週数を確認します。
- 妊娠中絶開始日(1錠目服用日)が妊娠9週0日までに設定できるか相談します
(できなければ中絶手術になります)。 - 妊娠9週0日までに中絶処置が可能であれば、「薬剤」による中絶、および「手術」による中絶について説明し、どちらかを選んで頂きます。
- 薬剤による中絶をご希望された場合も、貧血・感染症・血液型などの術前血液検査を行います。
- 次回ご来院日(1錠目服用日)を妊娠9週0日までとなるようにご予約頂きます。同時に、1錠目服用から2日後を入院日(2錠目服用日)として予約致します。
(2)1錠目服用日
- 予約された外来時間に受診頂き、診察室で医師の前で1錠目を服用して頂きます。
- その日はそのままお帰り頂きます。もし、2日後の入院日までに月経を超えるような出血がありましたらご連絡下さい。
(3)2錠目服用日・入院
- ご自宅で朝食を召し上がって頂いた後、朝7:00にご来院頂きます。診察室で医師の前で2錠目を服用します。尚、2錠目の服用方法には注意が必要ですので、詳しくは外来で説明します。
- その後、病室に移動します。尚、2錠目服用後はご持参の水、お茶、スポーツドリンク以外の飲食はお控え下さい。
- 多くの方は、11時頃まで(2錠目服用後4時間以内)に子宮内容が排出されます。もし、15時頃まで(2錠目服用後8時間以内)に子宮内容排出の兆候がなければ、手術療法に切り替えます。
- 排出された妊娠組織を確認し、内診・超音波検査にて出血の程度・子宮内の状態を確認します。必要に応じて、子宮収縮剤や消炎鎮痛剤を処方します。異常がないことを確認した後、ご退院頂きます。
(4)中絶手術に変更になった方
- 麻酔は局所麻酔で行います。
- 術式は、柔らかなプラスチック製のチューブを子宮内に挿入し、手動で陰圧をかけて子宮内容を除去します(詳細は当日ご説明します)。
- 術後、内診・超音波検査にて異常なければ、同日にご退院して頂けます。
(5)退院後の生活
- ご帰宅はお迎えを頼んで頂くか、タクシーをご利用下さい。近隣の方は徒歩でお帰り頂くこともできます。ただし、自転車や自動車の運転はお控え下さい。
- 帰宅後、吐き気などなければ軽く食事をして頂いても構いません。
- 退院後1週間は少量の出血や疼痛を認めることがありますが、出血の増量や疼痛の悪化などがございましたらご連絡下さい。
- 退院後1週間前後に受診して頂きます。それまでは通常の日常生活、シャワー、無理のない家事・お仕事などは問題ありません。
- 1週間後の診察で異常がなければ、入浴、運動など術前の生活にお戻り頂けます。その後の方針は、診察後決定致します。
3.おおよその人工妊娠中絶費用
初診時診察・検査 | 約18,000円 |
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メフィーゴパック料 | 132,000円 |
入院時:場合により鎮痛剤、子宮収縮剤 | 約3,500円追加 |
人工妊娠中絶手術を行った場合 | 約100,000円追加 |