院長コラム

7年毎に変わる?女性のからだ

中国の昔の医学書によると、女性のからだは7年毎に変わるそうです(ちなみに男性は8年毎だそうです)。
これは、現代女性にも当てはまることが少なくないような気がします。
そこで今回は、小児期から更年期までの“7の倍数の年齢女性”と産婦人科疾患について考えてみました。

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古典では、歯や髪がはえそろう時期とされています。
現代でも、7~8歳から女性ホルモンのエストロゲンの分泌が増加し始めます。

〇14歳
古典では、月経が始まり、子供を産むことができるようになる時期とされています。
現代でも、10~15歳で初経を迎えることが多く、機能性月経困難症や月経前症候群に悩む女性がみられます。

21
古典では、女性としての身体が出来上がる時期とされています。
現代では、21歳前後に学生から社会人になる方が多く、環境の変化によるストレスが心身に様々な影響を及ぼします。

〇28歳
古典では、身体も心も充実する時期とされています。
現代では、20代から30代前半は妊娠・分娩に適した時期と考えられていますが、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮頚がんになる方が増えていく時期でもあります。

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あくまでも古典では、老化が始まり、顔や肌の潤いやツヤがなくなる時期とされています。
現代では、多くの皆さんが活き活きとされていますが、器質性月経困難症が増え、妊娠率の減少傾向、流産率の増加傾向などが認められる時期でもあります。

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あくまでも古典では、老化が進み肌も衰え、白髪が目立つ時期とされています。
現代では、まだまだ皆さんお若いですが、次第にエストロゲンの分泌が低下し始める時期でもあります。

〇49歳
古典では、閉経になる時期とされています。
現代の日本人女性の閉経年齢中央値は50.5歳と言われています。閉経前の40代後半から、月経不順、過多月経、更年期障害で悩まれる方は増えていきます。

中国古典の“7年毎理論”は、もちろん現代にそのまま通用するものではありませんが、約2000年前の女性と現代女性が大幅にずれていないことに驚きです。
女性特有の病気は、女性ホルモンの推移や加齢と密接に関連しています。
7の倍数”となるお誕生日には、ご自身のからだの変化について、改めて見つめ直してみてはいかがでしょうか?