院長コラム

閉経前後の腟・外陰部不快症状に対するレーザー治療(モナリザタッチ)

閉経前後に女性ホルモンであるエストロゲンが低下すると、更年期症状など様々な症状が現れます。
腟や外陰部の乾燥、かゆみ、灼熱感、性交痛といった不快症状もその一つです。
今回は、腟・外陰部の不快感に対するレーザー治療(モナリザタッチ)について説明します。

 

「モナリザタッチ」をお勧めしたい方

  • 閉経前にもかかわらず、腟・外陰部の不快症状が見られる方
  • 閉経後ホルモン補充療法を行っているのにもかかわらず、腟・外陰部の不快症状が改善しない方
  • 乳がんに対し内分泌療法を行っており、副作用として腟・外陰部の不快症状が出現しているが、ホルモン補充療法が禁忌のため施行できない方

 

「モナリザタッチ」の施術効果

レーザー治療により、皮膚・腟粘膜の栄養状態の改善、コラーゲン線維の増加、腟内細菌叢の改善などが認められます。
その結果、腟のかゆみ、におい、乾燥、灼熱感、ゆるみ、性交痛などの症状改善、尿失禁などの排尿障害の改善、外陰部のしわ、たるみの改善などが期待できます。

 

当院での「モナリザタッチ」施術当日の流れ

  • 外陰部に麻酔クリームを塗布し、15~20分間待合室にてお待ち頂きます。
  • 外陰部の麻酔クリームを拭き取り、腟内を生理食塩水で洗浄し、乾綿球で水分を拭います。
  • 腟内に専用プローブを挿入し、腟の奥から出口にかけて、一定の間隔でレーザーを照射します。通常は1分程で、ほとんど痛みなく終了します。
  • 続いて、腟入口部と小陰唇の内側にレーザーを照射します。少しチクチク感じる方もいらっしゃいますが、1~2分程度で終了します。
  • 最後に、両側の大陰唇に対してレーザー照射します。多少熱さを感じる方もいらっしゃいますが、ほとんどの方は痛みを感じず1~2分程度で終了します。
  • レーザー照射後、軟膏を塗布し、外陰部をしばらく冷やすための保冷材を当てて終了します。通常であれば、ご来院からお帰りまでの時間は40~60分程度となります。

 

施術の回数と費用

一般的に、月に一回の施術を2~3回行って頂くことをお勧めしています。
ただし、まずは1回施術して頂き、その後継続されるかどうかをお考え頂ければと思います。
費用は2020年12月現在、1回につき55,000円(税込み)としています。

 

外陰部の不快症状は生活の質を低下させます。
外陰・腟レーザー治療にご興味のある方は、是非お気軽にご来院下さい。