院長コラム

新型コ新型ロナウイルスワクチンの前に“麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)”の接種を

2月4日は“風(2)疹(4)の日”です。
妊婦さんが妊娠20週頃までに風疹に感染すると、赤ちゃんが先天性風疹症候群(難聴・白内障・心疾患など)をきたす可能性があります。
風疹を予防するためには、予防接種で抗体をつけることが勧められています。
ただし、生ワクチンである風疹のワクチンは、妊婦さんに接種することができないため、妊婦さん以外で風疹抗体がない方、あるいは抗体価が低い方にワクチンを積極的に接種して頂く必要があります。
今回は、世田谷区風疹対策事業の対象者について説明します。

 

  • 妊娠をご希望される女性

過去に風疹抗体検査を受けたことがなく、1回も風疹またはMRワクチンを接種されたことがない場合、風疹抗体検査を費用全額助成で受けて頂くことができます。
さらに、風疹抗体検査で抗体価が低い(HI法で16倍以下、EIA法で8.0未満)場合は、費用の一部助成でワクチンを1回まで接種頂く事ができます。
尚、風疹またはMRワクチン接種後2か月は、妊娠を避けて頂く必要があります。妊活をされる際には、十分にご注意下さい。

 

  • 妊娠希望女性あるいは風疹抗体価が低い妊婦さんの同居者(ご主人・パートナーなど)

妊娠希望女性あるいは風疹抗体価が低い妊婦さんと同一住所にお住まいの方も、過去に風疹抗体検査を受けたことがなく、1回も風疹またはMRワクチンを接種されたことがない場合は、風疹抗体検査の費用全額助成の対象になります。
さらに、風疹抗体検査で抗体価が低かった場合、ワクチン接種費用の一部も助成されます。
尚、ワクチン接種をされたご主人から、抗体価が低い妊娠中の奥様へ風疹が感染することはありませんので、積極的にワクチンを接種しましょう。

 

  • 昭和37年(1962年)4月2日~昭和54年(1979年)4月1日生まれの男性

昭和54年(1979年)4月1日以前に生まれた男性は、定期接種としての風疹またはMRワクチン接種を受けていない世代です。
そして、この世代、つまり40~50代の男性は風疹に感染する可能性が高く、ウイルスを撒き散らし、妊婦さんにうつしてしまう危険性があります。
それを防ぐために、国では平成30年から昭和37年(1962年)4月2日~昭和57年(1979年)4月1日生まれの男性に対して、「風疹抗体検査・第5期風疹定期接種」のクーポン券を全国的に配布しました。
しかし、抗体検査実施者の割合は全国平均で17%、東京都ではわずか13.7%と、かなり低いのが現状です。もし、ご家族や職場にクーポン券を受け取っている方がいらっしゃいましたら、まずは抗体検査を受けて頂くよう、是非お声掛け下さい。

 

当院は世田谷区の指定医療機関に登録しています。
助成対象の方で、風疹抗体検査・ワクチン接種のご希望の方は、是非お電話でご予約下さい。
また、ワクチン接種をご希望の方は、抗体価が記載された検査結果をご持参下さい。
抗体価が低い方に対し、当院ではMRワクチンを接種しています。