院長コラム

日本産婦人科医会では令和5年5月に、思春期の女性や学校に向けて、月経に関する動画を作成しました。
今回はその内容の一部を共有したいと思います。

Q1.　生理用品を持っていない時に学校で生理が始まってしまったらどうすればいい？

A1.　保健室の先生にご相談下さい。
多くの学校の保健室にはナプキンが置いています。もし、生理用品を持っていない時に学校で生理が始まってしまったら、保健室の先生（養護教諭）に相談し、ナプキンを使わせてもらいましょう。
できれば日頃から、予備のナプキンを準備して持ち歩くようにしておくと安心です。

Q2.　ナプキンはどのくらいの頻度で交換した方がいい？

A2.　1日に何度も交換しましょう。
正常の月経量は1周期当たり20～140mlといわれており、通常2日目が最も多く、次第に減少し、7日目頃に終了します。
また、一般的な昼用ナプキンの吸収量は25ml、夜用ナプキンでは80mlが基準となっているようです。
以上を踏まえて、量が多い月経2日目を目安に、昼間は最低半日に1回は交換するのがいいでしょう。外陰部を常に清潔に保つには、一日に何度も交換することが勧められます。

Q3.　思春期の女子でもタンポンは使える？

A3.　処女膜を傷付けずに使用可能です。
スポーツなどのためナプキンを使うことが難しい場合は、タンポンを腟内に挿入することができます。特に、水泳などプールに入る場合には有用です。
正しい位置に入れることができれば、痛みや違和感はありません。
尚、衛生上、長くても8時間以内に交換するようにしましょう。

月経中は、シャワーやお風呂でデリケートゾーンを清潔に保つことが大切です。
もし、浴槽につかることに躊躇するのであれば、タンポンを挿入して頂いても大丈夫です。
ただし、シャワーやビデで腟内を洗浄してしまうと善玉菌が洗い流されてしまうため、月経中も、それ以外の時も、膣内は洗わないようにしましょう。