院長コラム
良い眠りのための「7つの習慣」
ゴールデンウィークはいかがでしたか。旅行疲れや時差ぼけ、夜更かし、朝寝など、生活のリズムが不規則になり、疲労が溜まっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、連休中の疲労を早く回復して頂くため、武田製薬作成のパンフレットを参考に、良い睡眠習慣についての情報を共有したいと思います。
習慣1 朝起きたら光を浴びる
私たちは体内時計を持っていますが、1日25時間でリズムを刻んでいるといわれています。実際の時間より1時間長いのですが、朝光を浴びることで体内時計はリセットされ、日中は活動モードに入ります。
さらに、眠りを促すメラトニンというホルモンは、光を浴びてから約16時間後のちょうど寝る頃に分泌するようプログラムされています。
より良い眠りのためには、その日の朝、光を浴びるという習慣が重要です。
習慣2 朝食はしっかり食べる
ぎりぎりまでベッドの中にいて、ほとんど朝食を摂らずに出勤・登校する若い女性も少なくないようです。朝食を摂ることで胃腸が活発に働くようになり、しっかり噛むことで脳が刺激され、心身ともに目覚めます。
栄養補助食品による“10秒チャージ”は、あくまでも「背に腹は代えられない」方法であり、少し早めに起きて“噛める”朝食をしっかり摂りましょう。
習慣3 昼寝は20~30分以内が理想的
昼食後の20分程度の昼寝(仮眠)は眠気を抑え、午後からの作業効率を高めるのに効果的であるといわれています。ただし、30分以上寝てしまうと深い眠りに入るため、目覚めが悪く、かえって能率を下げますのでご注意下さい。
尚、午後3時以降の昼寝は夜の眠りを妨げるため、それまでに済ませましょう。
習慣4 就寝1~2時間前にぬるめのお風呂に
これから気温が上がってくると、湯船に浸からず、ついシャワーだけで済ましてしまう方も多いと思います。しかし、寝る前にお風呂に入ると1日の疲れも癒され、心身ともにリラックスできます。
ただし、熱いお風呂は神経を高ぶらせてしまうため、就寝1~2時間前にぬるめのお風呂に入ることをお勧めします。一旦高くなった体温が寝る頃までには下がるため、寝つきが良くなり、眠りも深くなります。
習慣5 寝酒はしない
お酒を飲まれる方なら、寝つきが悪いときにアルコールを飲んだことがあるのではないでしょうか。確かに寝つきは良くなりますが、眠り自体は浅くなってしまいます。また、夜間頻尿の原因になるため、夕食後のお酒は適量に留めましょう。
習慣6 寝る前はパソコン、テレビ、スマホなどを使用しない
モニターの明るい画面を見ていると、体が夜と感じられず、眠りを促すメラトニンが分泌されにくくなります。また、寝る直前までテレビゲームをしていると、脳が興奮してしまい、不眠の原因となります。
習慣7 就寝2時間前までに食事を済ませる
満腹の状態で就寝すると、眠っている時間も消化のために胃腸が活発に働くため、睡眠の質が低下します。夕食は就寝の2時間前までに済ませ、寝る直前に食べないでいることが、良質な睡眠のためにも、肥満防止のためにも大変重要です。
これら「7つの習慣」を身に付けるだけで、質が高い睡眠が得られ、長期休暇中の疲れも癒されるのではと思います。
それでも寝つきが悪い、夜中に目が覚めてしまうなど不眠症状がみられれば、薬物療法も検討しましょう。