子宮頚がん検査の液状検体細胞診(LBC法)について|世田谷区の産科・婦人科「冬城産婦人科医院」

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院長コラム

子宮頚がん検査の液状検体細胞診(LBC法)について

従来の子宮頚部細胞診では、医師が子宮頚部から専用ブラシを用いてスライドガラスに塗抹・固定し、その検体を検査会社に送り、そこで染色・鏡検・診断される、という流れになっています。
しかし、細胞診の精度に関して問題点が指摘されているため、アメリカを中心に長い間改善策が検討されてきました。
今回は、最近普及してきた新しい細胞診、液状検体細胞診(liquid-based cytology :LBC法)について説明します。

 

 

従来法の問題点

従来法では、専用のブラシで細胞を採取しますが、その際十分の数の細胞を採取することができない場合や、スライドガラスに十分な細胞数が塗抹できないと、正しく評価することができないため、不適性標本となります。

また、スライドガラスに塗抹した後、直ちに固定をしないと乾燥してしまい、やはり不適性標本となります。

もし、不適性標本となってしまった場合は、それが唯一の標本であり、他には予備はないため、改めて検査をし直さなくてはいけません。

 

 

LBC法の検査の流れと利点

一方、LBC法の場合、専用の採取器具で細胞を採取し、そのまま専用の保存液バイヤルに器具を入れ、ほぼ100%の細胞を回収します。そのため、しっかり採取していれば、細胞数が少ないといった心配は無く、乾燥で不適性標本になることもありません。

保存用バイヤルは検査室に送られ、標本が作成されますが、従来法に比べて、均一化・標準化されるため、より精確な診断が期待できます。もちろん、細胞は多数あるため、必要に応じて予備の標本も作成できます。

 

 

細胞診の結果、ASC-USであった場合

従来法で細胞診がASC-USであった場合、改めてハイリスクHPV検査をしないといけませんが、LBC法の場合は、再度HPV検査用の検体を採取する必要はなく、同一の検体で検査ができます。つまり、患者様の負担が軽減します。

 

 

当院でのLBC法の活用

現在のところ、ほとんどの細胞診は従来法で検査していますが、月経血が残っている方に対してはLBC法を利用することもあります。

ただし、世田谷区の受診券を用いたがん検診はLBC法に対応していないため、区検診に関しては当分の間、従来法で行うことになります。

当院としては、今後、軽度~中等度異形成の経過観察などのケースでLBC法を増やしていければと考えています。

 

世界的に見ても、今後LBC法が主流になることが予想されます。コストが若干高くなりますが、当院でも積極的に活用していこうと考えています。

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