院長コラム
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乳がんの内分泌療法の副作用に対して、婦人科開業医ができること
乳がんの70~75%にはエストロゲンという女性ホルモンの受け皿(受容体)があり、エストロゲンがその受容体と結合することによって、がんの増殖や転移が活性化されます。そこで、エストロゲンの影響を抑制する内分泌療法が、術後の再発防止の補助療法とし...
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子宮頚部病変に対する妊孕性温存手術 ~第一回新大橋婦人科フォーラムから~
先日、東邦大学医療センター大橋病院産婦人科主催の「第一回新大橋婦人科フォーラム」に参加してきました。特別講演「子宮頚部病変に対する妊孕性温存手術」のお話が大変勉強になりましたので、今回は一部情報を共有させて頂きます。 ...
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閉経後性器尿路症候群に対する治療 ~外陰・腟レーザー治療を中心に~
閉経に伴うエストロゲン(女性ホルモン)の減少により、外陰・腟に萎縮変化がおこり、それに伴い様々な不快な身体症状が出現します。これを「閉経後性器尿路症候群:GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause)」とい...
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妊娠中・分娩時・産褥期の母児感染を防ぐためには
風疹ウイルス、サイトメガロウイルス、トキソプラズマ、クラミジア、リステリアなどの微生物は、妊娠中、分娩時、産褥期に、母親から赤ちゃんに感染する可能性があります。日本産科婦人化学会および日本周産期・新生児医学会は「赤ちゃんとお母さんの感染予防...
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膀胱炎症状や過活動膀胱症状が月経時のみ出現・増悪する方、それは膀胱子宮内膜症かもしれません
本来、子宮内膜組織は子宮体部の内側にしか存在しませんが、卵巣や骨盤腹膜など全く別の場所に存在し、そこで女性ホルモンの作用により増殖・消退・出血などを繰り返す病気を子宮内膜症といいます。子宮内膜症のうち、尿路系に子宮内膜組織が存在するものを尿...