院長コラム

緊急避妊法のQ&A

いよいよ、ゴールデンウィークも後半戦に突入しますが、連休中パートナーと一緒に過ごす方も多いと、思います。ただし、妊娠は希望していないにも関わらず、適切な経口避妊薬の服用やコンドームの使用ができていない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、緊急避妊法について、Q&A形式で情報を共有したいと思います。

Q1.避妊しないで性交してしまった。いつまでに緊急避妊薬を服用すればいいですか?

A1.72時間(3日)以内に服用しましょう。
緊急避妊薬の妊娠阻止率は一般的に約85%といわれています。ただし、24時間では約95%、48時間では約85%、72時間では約55%との報告があります。つまり、可能であればできるだけ早く、緊急避妊に対応して頂けるクリニックを診療時間内に受診するようにしましょう。
尚、夜間・休日に高次施設の救急外来を受診しても、緊急避妊薬を処方してもらえない旨、お承知おき下さい。

Q2.授乳中ですが、緊急避妊薬を飲めますか?

A2.服用できますが、念のため服用後24時間は授乳を控えて下さい。
ただし、しばらく妊娠を希望していない授乳婦さんの場合、黄体ホルモン放出子宮内システム(IUS:ミレーナ)を挿入することをお勧めします(月経困難症・過多月経の方は保険適応)。

Q3.本人の代わりとして.パートナーや家族に薬剤を取りに行ってもらってもいいでしょうか?
A3.ご本人以外には処方できません。
当院では、診察室で医師が見守る中、服用してもらっています。

服用から12時間経過して、避妊が不十分な性交をしてしまった場合は、再度緊急避妊薬を服用する必要があります。
次回月経が始まるまでは性交を避ける事が望ましく、当院では原則として、緊急避妊薬の服用翌日から、経口避妊薬を服用し始めて頂いています。
緊急避妊薬はあくまでも“緊急避難的”なものであり、より確実な避妊法(経口避妊薬服用、IUS装着、適切なコンドーム装着など)を行いましょう。