院長コラム

月経前症候群(PMS)対策に“トコエル”はいかが?

PMSについては、排卵後に分泌が増加する黄体ホルモンとの関連が指摘されていますが、未だはっきりとした原因はわかっていません。
そのため、排卵を抑えるホルモン剤(ヤーズフレックス錠など)、抑うつに対して抗うつ薬(SSRIなど)、多岐にわたる症状に漢方薬(加味逍遙散、抑肝散など)を使用することが多いのですが、それぞれの副作用により服用できない方も少なくありません。
そこで今回は、PMS対策の第4の柱である「トコエル(γ-トコ+エクオール+カルシウム)」というサプリメントについて情報共有します。

  • ビタミンEの一種:γ-トコ

月経前の水分貯留は、顔のむくみ・お腹まわりの張り・イライラ・怒りっぽさ・気分の落ち込みといった症状を悪化させることが知られています。
γ-トコは、摂り過ぎた塩分(ナトリウム)を体外に排出することで、余分な水分貯留を減少させる作用があります。
その結果、むくみやイライラ・抑うつといった水分貯留症状の改善が期待できます。

  • エストロゲン(女性ホルモン)類似物質:エクオール

大豆イソフラボンが腸内の細菌によって産生される物質をエクオールといい、エストロゲンの働きを調整する働きがあります。
実は、大豆を食べて腸内でエクオールを産生できるのは、日本人の半分程度といわれており、特に若い女性の約80%はエクオールを作ることができないそうです。
エクオールを作れない方は、作れる方よりもPMSになるリスクが高いことが知られているため、トコエルにはエクオールが含まれており、月経前の急激なエストロゲンの変動を調整することで、PMSを緩和させます。

  • 日本人に足りないミネラル:カルシウム

「いらいらしている人はカルシウム不足」といったお話を聞いたことがある方も多いと思いますが、これは決して「都市伝説」ではありません。
カルシウムは精神状態と関連しており、PMS症状がある方は症状のない方と比べて、血中カルシウム濃度が低いという研究があります。
ただし、日本人女性の一日のカルシウム推奨量は650㎎ですが、20~40代女性は200~250㎎足りていません。
トコエルには、不足しがちなカルシウムが250㎎含まれていることも、PMS対応として大切なポイントです。

「トコエル」は、PMS症状がみられ始めてから1日3粒7日間、寝る前などにお飲み頂くといいようです。
低用量ピル、SSRI、漢方薬などと併用することも可能です。
当院では窓口にて7日分(7袋入り1パック)1,296円(税込)で販売しておりますので、PMSにお悩みの方は是非お気軽にお声かけ下さい。