院長コラム

ご家庭でのインフルエンザ患者さんの看護について

インフルエンザの流行に伴い、東京都から「家庭でインフルエンザ患者を看護するときの注意点  感染を広げないために気をつけること」というパンフレットが配布されました。
もし、お子様やご主人などが感染した場合、この情報はとても有用ですので、私見も交えながら共有したいと思います。

 

 

インフルエンザの感染経路から考える予防

○ 飛まつ感染:感染した人の咳やくしゃみのしぶき(飛まつ)に含まれるウイルスによる感染

飛まつ感染を予防するには、咳やくしゃみが直接人にかからないよう、「咳・くしゃみエチケット」を心がけましょう。咳やくしゃみが出たらマスクを着用することは必須ですが、マスクを着用できない時でも、せめてティッシュ等を口と鼻に当てて、人にかからない様にしましょう。

○ 接触感染:ウイルスの付着した手で、目・口・鼻を触ることによる感染

接触感染を予防するには手洗い、うがいが効果的です。また、洗顔や洗浄液を用いた洗眼も有効かも知れません。アルコール消毒剤による手指の消毒や、めがね、携帯、パソコンのキーボードなども定期的に消毒することも大切です。

 

 

看護する時に心がける7つのポイント

① 看護する人を決めましょう

可能であれば看護する人を一人決め(妊婦さん以外が望ましい)、他の家族は患者さんと不必要に接触しないようにしましょう。

 

② 看護するときは、使い捨てのマスクや手袋を着用しましょう

特に、嘔吐物など汚染物を処理する時は、必ず手袋を着用しましょう。

 

③ 患者さんが休養する環境を整えましょう

・患者さんはできるだけ個室で休養し、外出や面会は控えてもらいましょう。
・患者さんにも使い捨てマスクを着用してもらいましょう。
・患者さんの近くにゴミ箱を置き、鼻水や痰のついたティッシュなどをすぐ捨てられるようにしましょう。

 

④ 看護した後は、マスクや手袋をはずし、手を洗いましょう

手洗いは流水と石けんで15秒以上行い、水分を十分ふき取りましょう。
手が洗えないときはアルコール手指消毒剤を用いましょう。

 

⑤ ゴミの捨て方に気をつけましょう

患者さんや看護した方が使用したマスクや手袋などのゴミを捨てるときには、ビニール袋などに入れて、しっかり口を縛って捨てましょう。

 

⑥ 患者さんが使った衣類などを触った後は手を洗いましょう

尚、患者さんが使った食器や衣類等は、通常の洗剤を使用して、他の家族のものと一緒に洗うことができます。

 

⑦ 患者さんや家族がよく触れる場所を清掃・消毒しましょう

机、ドアノブ、スイッチ、階段の手すり、テーブル、椅子、トイレの流水レバー、便座などを中心に清掃・消毒しましょう。
消毒剤は次亜塩素酸ナトリウムや消毒用エタノールが有効です。
また、消毒剤は噴霧ではなく、ペーパータオルなどに消毒剤を浸して、拭き取り消毒を行いましょう。

 

 

もし、お子さんがインフルエンザに感染し、妊婦のお母さんしか看護できる人がいない場合は、マスク、手洗い、うがいをこまめにすると同時に、タミフルなど抗ウイルス薬の予防的服用が望ましいでしょう。
いずれにせよ、インフルエンザの患者さん、看護者ともに十分な睡眠、安静、水分摂取に心がけましょう。