院長コラム

「生涯健康教育授業~都立田園調布高等学校~」の報告

先日、都立田園調布高等学校の1年生男女を対象に、産婦人科医として生涯健康教育授業を行ってまいりました。
この授業は今年令和4年度に始まったばかりの、東京都の「生涯の健康に関する理解促進事業」の一環です。初回は都立高校6校が対象で、ご縁があって私が田園調布高校の担当となりました。
この事業の目的は、「生涯を通じて生徒が、自らの健康や環境を管理し、改善していくための能力の育成」とのことです。
田園調布高校の保健体育科の先生が中心となられて作成された学習指導の趣旨、「心身ともに生涯健康でいる秘訣を思春期の今だからこそ学ぶ必要がある」に沿うよう、授業内容を考えました。
具体的には「①月経困難症と避妊」「②性感染症とその予防」「③子宮頸がんとHPVワクチン」の3つのテーマを中心に、生涯の健康のために今知っていて欲しい事、行ってほしい事についてお話しました。
特に、私が高校1年生の生徒の皆さんに伝えたかったメッセージは、「思春期は人生の基礎である」「自分を大切にしよう」「他者を尊重しよう」の3つです。
副校長先生、保健体育科の先生を始め教職員の方々のご尽力を頂き、生徒の皆さんには熱心に耳を傾けて頂きました。
今回の授業は単なる性教育ではなく、個々で行われている保健体育科、家庭科のカリキュラムと養護教諭の取り組みを“教科横断的”に授業するといった試みでもありました。
実は、私にとって高校生への授業は初めてであり、力不足の点もあったかと思いますが、今回の授業が生徒の皆さんがそれぞれのライフプランを考える上での参考になればと願っています。
今後も機会があれば、産婦人科開業医として「思春期の生涯健康授業」のお手伝いができればと考えています。