院長コラム

生活習慣ワンポイントアドバイス

年に1回、私は東京都医業健康保険組合の健康診断を受けていますが、先日その組合から健診結果と評価が送られてきました。その報告書には、「生活習慣ワンポイントアドバイス」が載っているのですが、とてもシンプルでわかりやすくまとまっています。
今回、私の経験も交えて生活習慣ワンポイントアドバイスを共有したいと思います。

 

 

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪が蓄積し、高血圧・脂質異常・高血糖などの生活習慣病に当てはまる状態です。
メタボの要因は運動不足、暴飲暴食、喫煙などで、もし、メタボの状態が続けば、動脈硬化から脳卒中、心筋梗塞などの致命的な病気のリスクが高まります。

診断基準は、内臓脂肪蓄積状況の目安である「腹囲」が基本になります。男性は85cm以上、女性は90cm以上の方は「要注意」となります。「要注意」の方のうち、「高脂血症(中性脂肪150㎎以上、善玉のHDLコレステロール40mg未満)」、「高血圧(最大血圧130mmHg以上または最小血圧85mmHg以上」、「糖尿病(空腹時血糖110mmHg以上」の3つのうち、1つ該当は「予備軍」、2つ以上該当で「メタボリックシンドローム」と診断されます。

皆さんの中には、健診でメタボリックシンドロームや予備軍と診断された方がいらっしゃるかも知れません。以下のように運動習慣を身に付け、バランスのとれた食生活に心がけるだけでもメタボの予防・改善に繋がります。

 

 

メタボ予防・改善のアドバイス

1. 運動習慣

メタボ対策には筋力トレーニングなどの激しい運動よりも、ジョギング、ウォーキング、自転車などの有酸素運動が勧められています。

減量のためには毎日30分以上の有酸素運動が望ましいですが、毎日の運動が難しい場合は、少なくとも週3回は運動するように心がけましょう。

習慣化が難しい方は、①時間を決めて、②まずは1週間、③できるだけ毎日10分でも、5分でも、ウォーキングし続けてみてはいかがでしょうか。

 

2. 日常身体活動の習慣

運動時間がとれない人はバス停1つ分歩いたり、エレベータやエスカレータの代わりに階段を使うなど、移動時間を有効的に活用し、体を動かしましょう。

 

3. 食事のタイミング

食事を抜いたり、遅い時間に糖質・脂質を“どか食い”するのは肥満の元です。できるだけ1日3回同じタイミングで食事するようにしましょう。もし夕食が遅くなる場合は、午後6~7時頃、おにぎりなどで小腹を満たし、帰宅後、できれば炭水化物は控えて野菜や魚類などを中心に適量補うといいでしょう。

 

4. 糖質と動物性脂肪の制限

ラードなどの動物性脂肪、揚げ物などの取りすぎは動脈硬化、脳卒中、心不全などの病気に繋がります。ごはん、パン、ラーメン、アルコールなどの糖質の取り過ぎもメタボを招くため、十分注意しましょう。

 

 

実は私も、悪玉コレステロールといわれているLDLコレステロールがやや高いと指摘を受けています。
そういえば、最近仕事が終わってからスイーツとスナックを食べる習慣がついてしまっていました。
この習慣を見直して、次回健診ではLDLコレステロールを正常範囲まで抑えたいと思っています。