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院長コラム

更年期女性こそ身体活動量のアップを

更年期は女性ホルモンであるエストロゲンの低下や生活環境の変化などにより、様々な不定愁訴に悩まされる時期であり、生活習慣病が増えてくる時期でもあります。
これらの治療や予防には薬剤だけでなく、運動がもたらす効果も少なくありません。
今回は更年期女性と身体活動について、「女性医学ガイドブック 更年期医療編 2019年度版」(日本女性医学学会編)を参考に、情報を共有したいと思います。

 

 

更年期女性の身体活動の現状

現代はデスクワークなどの仕事が増加し、電化製品による家事の負担が軽減しました。その結果、体を動かす機会が減り、ある調査によると40~50代女性の8割以上が運動不足を感じているとの事です。
一方、実際に運動習慣(30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続)のある方の割合は、40~50代女性の1~2割程度と言われています。
更年期女性の方が運動を行なわない、あるいは行なえない理由で最も多かったのは「仕事・家事・育児が忙しくて時間がない」であり、親の介護・子どもの受験などで多忙な方も少なくありません。従って、いかに効率がいい運動を選択するか、あるいはいかに運動以外の生活活動を増やすか、が大切になります。

 

 

身体活動=運動+生活活動

身体活動は運動と生活活動に分けられます。運動とは「体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施し、継続性のある身体活動」であり、主にジョギングやエアロビクス、テニスなどのスポーツを指します。一方、生活活動とは「日常生活における労働、家事、通勤・通学などの身体活動」であり、買い物、犬の散歩、掃除などが含まれます。
「健康づくりのための身体活動基準2013」では、3メッツ以上の強度の身体活動を毎日60分行なうことを推奨しています。ちなみに“メッツ(METs)”とは、安静時を1として、何倍のエネルギーを消費するかという活動の強度を示したものです。

 

 

推奨される運動や生活活動

3メッツ以上の運動としては、3.0メッツ:ボウリング・バレーボール・社交ダンス・太極拳など、3.5メッツ:体操・ゴルフ・自転車エルゴメーター(30~50ワット)など、4.0メッツ:卓球・パワーヨガなどがあります。
また、3メッツ以上の生活活動としては、3.0メッツ:普通歩行・電動アシスト付き自転車・台所作業など、3.3メッツ:カーペット拭き・掃除機など、3.5メッツ:歩行・階段下り・軽い荷物運びなど、4.0メッツ:自転車・階段上り・動物と遊ぶなどがあります。

運動は有酸素運動(ジョギング、ウォーキング・自転車など)とレジスタンス運動(スクワット・腕立て伏せ・ダンベル体操など)を組み合わせると、脂肪が燃焼し、筋肉が増強するため、運動効果が」高まります。
運動頻度は1週間に3~4回で、1日あたり30~60分程度、1週間の合計が140~160分くらいが望ましいとの事です。また、運動する時間帯は食後2時間くらいが良いとのことで、早朝空腹時、食直後、入浴後、飲酒後は控えるようにしましょう。

 

 

厚生労働省の白書では、リスク要因別関連死亡者数では、「喫煙」「高血圧」「運動不足」の順になっています。また、身体活動の種類によらず、全体的によく動いていると死亡リスクが低下することが知られています。
比較的身体活動量が少ない更年期の女性は、努めて生活活動を高め、運動習慣を取り入れるようにしましょう。

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