院長コラム

デリケートゾーン不快症状を繰り返さないための3つの対策

外陰部掻痒感や腟の乾燥感など、若年女性から中高年女性に至るまで、多くの方がデリケートゾーンの不快症状に悩まれていると思います。
症状が出現してからの治療も必要ですが、日頃からのケアや予防も大変重要です。
今回は外陰部・腟の不快な症状への対策を3つご紹介します。

 

 

1. 低刺激性石鹸(「コラージュフルフル泡石鹸」など)を用いた外陰部洗浄

デリケートゾーンは多湿で暖かいためムレやすく、痒みやにおいなどのトラブルが発生しやすいため、洗浄の際に石鹸で強く擦るように洗ってしまう方もいらっしゃるかも知れません。ただし、デリケートゾーンは角質が薄いため、石鹸や洗い方によっては、かえって皮膚を痛めて症状が悪化することも少なくありません。

当院では、弱酸性で低刺激の「コラージュフルフル泡石鹸」を用いた、優しく愛護的な洗浄をお勧めしています。抗菌・抗真菌作用があるため、外陰腟カンジダ症の治療中でも使用できます。ただし、腟内を洗うと善玉菌の洗い流されてしまうため、洗浄は腟入口部から外側にしましょう。

 

 

2. 「アノワ41Dジェル」を用いた日頃のデリケートゾーンケア

入浴やシャワーの時以外でもデリケートゾーンのケアは大切です。手荒れのケアにハンドクリームを使用するように、日頃の外陰部・腟のケアには「アノワ41Dジェル」(医療機関限定保湿ジェル)をお勧め致します。

デリケートゾーンのかゆみ、におい、下着の擦れ、乾燥感、脱毛やレーザー治療後のアフターケアに効果を発揮するだけでなく、腟への使用も可能で、腟内の善玉菌を増やして細菌環境を整える効果も期待できます。

尚、当院では1本3,300円(税込)で窓口にて販売しています。

 

 

3. 「モナリザタッチ」による外陰・腟レーザー治療

女性ホルモンであるエストロゲンが低下すると外陰部の乾燥、かゆみ、灼熱感、分泌物の減少、におい、性交痛、頻尿や尿漏れなど、デリケートゾーン周辺のトラブルが増えます。これらの症状を閉経関連泌尿生殖器症候群(GSM:Genitourinary Syndrome of Menopause) といい、女性のQOL(生活の質)を著しく低下させます。

減少したエストロゲンを補充するホルモン補充療法で治療することも多いですが、外陰部や腟の症状には、「モナリザタッチ」による外陰・腟レーザー治療が奏効することも少なくありません。この治療により、皮膚および膣粘膜の血行の改善し、皮下のコラーゲンの再生、腟内を守る善玉菌の増加など、様々な作用により、GSMを改善することが期待できます。また、治療としてだけではなく、予防的に30代、40代前半から施術して頂く事も可能です。

当院では月に1回、合計3回を基本的なコースとしていますが、1回だけでも効果がみられる方も多く、3回の施術終了後も年に1回のメンテナンスをされる方もいらっしゃいます。尚、費用は自費となり、当院では1回目88,000円、2回目77,000円、3回目66,000円、4回目以降55,000円(全て税込)と設定しております。

 

 

デリケートゾーンのトラブルの予防やケアに、これら3つの方法をそれぞれ単独で行なっても有効ですが、組み合わせることで更に効果がアップします。
ただし、規則正しい生活・良質な睡眠・バランスのとれた食生活・通気性のいい下着やナプキンの使用・おりものシートやナプキンのこまめな交換といった、日常生活の習慣を見直すことが非常に大切です。
また、薬剤を用いた積極的な治療が必要な場合がありますので、デリケートゾーンのトラブルがみられましたら、まずはお気軽にご相談下さい。