女性ホルモン剤と血栓症|世田谷区の産科・婦人科

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院長コラム

女性ホルモン剤と血栓症

血栓症の認識を高め診断・治療を促進し、血栓症による傷害や死亡を減らすことを目的に、国際血栓止血学会が10月13日を「世界血栓症デー」に制定しました。
この日は、血栓症という用語を作ったドイツの病理学者ルドルフ・ウィルヒョウの誕生日にちなんでいるとのことです。
今回は、女性ホルモン剤と血栓症について説明します。

 

 

血栓症に注意が必要な女性ホルモン製剤

○ 経口避妊薬(OC:低用量ピル)
トリキュラー、ラベルフィーユなど

○ 月経困難症治療薬の(超)低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤
ヤーズ配合錠、ヤーズフレックス配合錠、ジェミーナ配合錠、ルナベルLD/ULD錠など

○ 卵巣機能不全・更年期障害・閉経後骨症症に対するホルモン療法
プレマリン、ジュリナ、エストラーナ、ディビゲルなどのエストロゲン製剤
ウェールナラ、メノエイドコンビパッチなどのエストロゲン・プロゲスチンの合剤

○ 月経周期変更や不正出血・卵巣機能不全の治療に用いる中用量ピル
ソフィアAなど

 

 

注意すべき血栓症の症状

血栓症とは血管に血栓(血の塊)が詰まる病気で、静脈血栓症(下肢の深部静脈血栓症、肺塞栓症など)と動脈血栓症(心筋梗塞、脳梗塞など)があります。

血栓症の症状としては以下のものがあります。

○ 手足:突然の足の痛み・腫れ、手足の脱力・麻痺、ふくらはぎが赤く握ると痛い
○ 胸部・腹部:激しい胸痛・胃痛、突然の息切れ
○ 頭部:激しい頭痛、前兆(目がチカチカ)のある頭痛
○ 口:舌のもつれ、しゃべりにくい
○ 目:視野が狭くなる、見えづらい

このような症状が見られたら、処方されている女性ホルモン剤の服用を中止して、主治医に連絡しましょう。

 

 

血栓症予防の対策

日常生活の中で、血栓症を予防できる方法があります。前述の女性ホルモン剤を服用の方は是非お試し下さい。

○ オフィスや乗り物での移動中、座りっぱなしは避けて、2~3時間毎に歩く。

○ こまめに水分補給する。また、飛行機での移動中、アルコールは避ける(脱水を助長するため)。

○ 着圧ソックス(メディキュットなど)を活用する。ただし、きつすぎると逆効果になるため、適度な圧力のものを選ぶ。

 

 

血栓症の疑いの方には、血液検査でDダイマーを計測します。これが基準値以下であれば血栓症は否定です。
ただし、基準値以上であったとしても、必ずしも血栓があるとは限らないので、当院では近隣の循環器内科・心臓血管外科などの専門医へ紹介しております。
尚、血栓症が否定されるまでは女性ホルモン治療は一旦中断する旨、ご了承下さい。

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