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院長コラム

健診の検査結果を確認していますか?

自覚症状や気になることがあって医療機関を受診し、保険診療で検査を行なった場合や、比較的高額な人間ドックでの健診の場合は、皆さん検査結果をしっかり確認されると思います。
ただし、自己負担金が少額あるいは無料の健診の場合や、保険診療での検査でも、あまり症状を認めない場合は、検査結果をしっかり確認されない方や結果が異常(または要精査)であったとしても、ついつい放置してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、検査結果の確認と精査の重要性について説明します。

 

 

子宮頚がん検査の場合

子宮頚がん検査(細胞診)では、子宮頚部の細胞を採取し、がんや異形成(がんの手前の病変)の有無を確認します。子宮頚がんは、ハイリスクHPV(ヒトパピローマウイルス)感染⇒軽度異形成⇒中等度異形成⇒高度異形成⇒上皮内がん⇒浸潤がんのように進行します。表面の細胞を“浅く広く”採取する細胞診では、どの段階であるのかをスクリーニングすることが目的であり、細胞診の結果は確定診断にはなりません。確定診断するためには、拡大鏡で病変を確認し、その部位を狙った組織診、“狭く深い”精査を行なう必要があります。

細胞診の結果がASC-US(軽度病変疑い)の場合、HPV感染が疑われますが、リスクが高いタイプか低いタイプかによってその後の方針が変わるため、ハイリスクHPV感染の有無を調べる精査が必要です。

ハイリスクHPV陽性の方、軽度異形成や中等度異形成と判定された方は、拡大鏡による組織診で精査します。そこで高度異形成、上皮内がん、浸潤がんと診断された場合は治療が必要になります。

当院の場合、細胞診で中等度異形成までの方であれば精査まで行ないますが、細胞診や組織診で高度異形成以上の病変と評価・診断された場合は高次施設へ紹介致します。

もし、細胞診でASC-US以上の評価、つまり“精密検査を要する”と判定された場合は、速やかに婦人科を受診して下さい。

ちなみに、自治体の検診(世田谷区検診など)の場合は税金が使われているため、その精度管理や追跡調査はしっかりなされています。しかし、組合関係の検診の場合は予算の関係などから、精査が必要な方のフォローアップが不十分であるともいわれています。最終的には自己責任とはいえ、当院では結果を聞きにいらっしゃらない方で、精査や治療が必要な方には、確認が取れるまで電話や文書で連絡し続けています。もし、ご年齢などの条件で自治体の検診が受けられるのであれば、組合関係の検診よりもこちらをお勧めします。

 

 

性感染症検査の場合

妊娠初期、流産手術や人工妊娠中絶手術の術前検査として、当院では性感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV)を行なっています。また、帯下や外陰部痛などの症状に対して、保険診療でクラミジア検査、腟培養検査、単純ヘルペス検査などを行なうことがあります。

妊婦さんの場合や自覚症状が気になる方の場合は、皆さんしっかり結果を確認し、もし疾患が見つかれば積極的に治療して頂いています。ただし、自覚症状が気にならない方の場合、検査結果の説明日にご来院されず、結果を確認されない方もいらっしゃいます。感染症を放置することで病気が進行し、ご本人の健康を大いに損ねるだけでなく、パートナーも感染している可能性があります。感染していることに気付いていないパートナーが病気を進行させてしまう可能性や、将来的に別のパートナーに感染させてしまう危険性もあります。

ご自身のためだけでなく、パートナーや他の人への負の連鎖を断ち切るためにも、是非結果を確認し、必要に応じて精査・治療しましょう。

尚、当院では、ほとんどの場合、ご来院された方に直接結果をお伝えして、必要に応じて薬物治療を開始します。ただし、ご来院されない方には、電話や郵便で連絡を取るようにしています(ただし個人情報なので、具体的な疾患名は手紙には記載しません)。

 

 

検査結果は、医療施設や医者のものではなく、検査を受けられたご本人のものです。せっかく時間、労力、金銭、肉体的および精神的ストレスといったコストをかけて検査を受けられたのですから、しっかり確認して、必要なら精査・治療をするよう、“有効活用”しましょう。

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