「日本赤十字社医療センター産科医療ネットワークグループ連絡会」に参加して|世田谷区の産科・婦人科

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院長コラム

「日本赤十字社医療センター産科医療ネットワークグループ連絡会」に参加して

日本赤十字社医療センター(日赤医療センター)産科ネットワークに登録している連携施設に対して、講演会や連絡会が年に1回開かれます。当院も登録施設であり、先日、今年度の連絡会に参加して参りました。
今回は、当院の日赤医療センター産科医療との連携について、お話致します。

 

 

メンタルサポートが必要な妊婦さん

先日の連絡会では、メンタルヘルス科部長の精神科医の先生から「周産期のメンタルヘルスケア」についてのご講演がありました。
ご講演の先生は妊産婦・褥婦さんに対する診療の経験も豊富で、患者さんのお話を傾聴し、患者さんの視点で考え、患者さんと一緒に解決策を探る、といった患者さんを中心としたメンタルヘルスケアを心がけていらっしゃる様でした。

日赤医療センターの精神科では入院病棟がないため、入院が必要なほどの精神科的疾患を合併した妊婦さんは紹介できませんが、外来管理は積極的に受けて下さるそうです。

妊娠中および産褥期は、ホルモンや環境の変化により、メンタルが不調になる方も少なくありません。メンタルヘルスの観点で高次施設での周産期管理が必要と判断した場合には、当院から日赤医療センターへご紹介させて頂く事があります。

 

 

前回帝王切開であった妊婦さん

前回帝王切開された妊婦さんの分娩様式には様々な意見があります。ある報告では、計画的に帝王切開せずに経腟分娩を試みた場合、0.2~0.7%に子宮破裂が認められるとの事です。そのため、東京医療センター、国立成育医療研究センター、厚生中央病院、日産玉川病院などの多くの施設では、原則として妊娠38週台に帝王切開を予定します。もし、帝王切開の予定日までに陣発や破水をしてしまった場合は、緊急帝王切開を行ないます。

一方、日赤医療センターでは、帝王切開既往以外に帝王切開をする理由がない場合、まず経腟分娩が可能かどうかを検討します。実は、帝王切開を複数回行なうことは、子宮摘出や輸血などの母体合併症や、その後の妊娠に際して前置胎盤や癒着胎盤の発生を増加させるともいわれています。帝王切開にしても、経腟分娩を試みるにしても、それぞれメリットとデメリットがあるため、妊婦さんに十分説明した上で分娩様式を決定されるようです。

ただし、帝王切開を予定する時期は、胎児の成熟具合を考えて、日赤医療センターでは妊娠39週台としているそうです。もし、帝王切開をする前に陣発や破水を認めた場合、分娩進行状況によっては経腟分娩を試みることもあるようです。しかし、帝王切開の強いご希望がある方には、他の多くの施設と同様に、帝王切開を行なうとの事でした。決して、帝王切開既往者全員に対し、経腟分娩を試みるという訳ではありません。

当院としては、帝王切開既往の妊婦さんで、経腟分娩をご希望される方には日赤医療センターを強くお勧めしますし、次回も帝王切開を考えていらっしゃる妊婦さんに対しても、日赤医療センターの分娩様式に関する情報を提供して参ります。

 

 

妊娠末期に胎児が骨盤位になった妊婦さん

当院では、妊娠30週の段階で骨盤位になっている妊婦さんには、東京医療センターへ紹介し、帝王切開の予約を取り、準備を進めて頂いております。もし、帝王切開前に頭位に戻り、母児に異常がなければ再び当院にて分娩管理をしております。

日赤医療センターでは、妊娠35週頃に外回転術(1泊入院)を行なっており、7割以上の成功率とのことでした。ただし、外回転術後、母児にトラブルが発生する可能性もあるため、頭位になったとしても日赤医療センターでの分娩管理が条件になります。

今後は、東京医療センターへ紹介した方や強く経腟分娩をご希望される方に対して、妊娠34週で骨盤位であった場合、外回転術依頼を含めた日赤医療センターへの転院をご相談させて頂くかもしれません。

 

 

日赤医療センターは世田谷区・目黒区・渋谷区の中核高次施設であり、当院も日頃から大変お世話になっております。
玉川エリアからは少し距離はありますが、信頼できる施設です。
特に、日赤医療センターでの分娩をご希望される妊婦さんは、妊娠32週頃まで当院で健診ができる「セミオープンシステム」をご利用頂けますので、是非お声をかけて下さい。

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