院長コラム
血栓症が心配な方には、ミニピル「スリンダ錠28」が経口避妊薬としてお勧め
女性が主体的に避妊する場合には、低用量ピルの服用が有効です。
月経困難症の治療を目的としつつ、避妊効果も期待する方には、保険適応の低用量ピル「低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)」が一般的です。
ただし、月経困難症を認めず避妊目的のみの方であれば、保険の適応がないため、自費の低用量ピル「経口避妊薬(OC)」を服用することになります。
“エストロゲンを含む”OCと“プロゲスチンのみ”のOC
当院では、以下の二種類のOCを院内に用意しております。
一つはエストロゲンとプロゲスチンの合剤である「ラベルフィーユ錠」、もう一つはエストロゲンを含まずプロゲスチンのみの「スリンダ錠」です。
ラベルフィーユ錠は21日間ホルモン成分の錠剤(実薬)を服用後、7日間休薬または偽薬服用により見かけ上の月経様出血を起こさせます。実薬の3週間は、プロゲスチンの量が3段階に分かれているため(3相性)、自然周期に近く、実薬服用中の不正出血が少ない傾向にあります。
ただし、エストロゲン成分は血栓症のリスクを高めるため、前兆のある片頭痛持ちの方、喫煙者、高血圧や肥満の方など、もともと血栓症リスクが高い方にはラベルフィーユ錠を服用頂く事はできません。
スリンダ錠のおすすめポイント
一方、スリンダ錠はエストロゲン成分を含んでおらず、血栓症リスクを高める事はありません。そのため、前述の血栓症リスクがある方でも安心してスリンダ錠を服用することができます。
また、スリンダ錠は24日間実薬を服用したのちに4日間のみ偽薬を服用するスタイル(ホルモン剤の4日間休薬)になりますので、休薬期間中のホルモン低下に伴い体調変化をみとめる方には、休薬期間の短いスリンダ錠の方が良いでしょう。
尚、40歳以上の方に対しても、血栓症リスクの観点からエストロゲン成分を含むホルモン剤の服用には注意を要しますが、その点スリンダ錠であれば心配ありません。年齢に応じて、ラベルフィーユ錠や他のOC・LEPからスリンダ錠へ切り替える事もお勧めです。
スリンダ錠の副作用として多いのは、実薬服用中の不正出血であり、長期間服用していても、ある一定の割合でみられます。
その際は、状況に合わせて他剤への変更、止血作用のある薬剤の併用など、相談させて頂きます。
スリンダ錠は発売されて1年、主体的に避妊したい女性の強い味方になっていますので、避妊法の選択肢の一つとして、是非ご検討下さい。