院長コラム
更年期女性にお勧めの運動は?
閉経前後の約10年間を更年期と言い、エストロゲンという女性ホルモンが揺らぎながら減少します。
それに伴って、様々な更年期症状が表れるだけでなく、気付かないうちに骨密度の低下や内臓脂肪の増加など、健康問題が進行する時期でもあります。
今回、「女性のライスステージと運動・スポーツ」(朝倉書店)を参考に、更年期女性にお勧めの運動について情報共有致します。
更年期は骨粗しょう症や生活習慣病に注意
エストロゲンは骨や血管を守っていますが、エストロゲンが低下すると骨密度の低下、血管の弾力性の低下、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の増加などがみられます。
また、脂肪の分布も変化し、皮下脂肪よりも、健康に悪影響をもたらす内臓脂肪が増加することが知られています。
これらは、閉経後骨粗しょう症や、高血圧症・脂質異常症・肥満などの生活習慣病に繋がる可能性があり、生活習慣を見直すことがとても大切です。
中でも適切な運動は、これらの疾患予防だけでなく、更年期障害の改善にも効果が期待できます。
有酸素運動・筋力トレーニング・ストレッチの有効性
酸素を取り入れながら、比較的長時間続ける運動を有酸素運動と言い、ウォーキング・ジョギング・サイクリング・水泳・エアロビなどがこれに当たります。
これらの有酸素運動は、心肺機能の強化や体脂肪の減少効果などが期待でき、生活習慣病予防や肥満の予防・改善などに有用です。
一方、筋力トレーニングを代表とするレジスタンス運動(ダンベル体操、スクワット、腕立て伏せなど)は、筋肉の維持や強化、骨の強化が期待でき、転倒による骨折防止や骨粗しょう症予防などに繋がります。
また、筋肉を増やすことで、結果的に基礎代謝量が増え、余分な体脂肪の燃焼も期待できます。
さらに、首や肩、腰部をはじめ全身のストレッチやヨガは、腰痛・肩こりの軽減、全身の血液循環の促進、精神的ストレスの解消などの効果も発揮します。
以上のような運動を週2~3回程度、定期的に行う事が有効と言われているため、習慣化することが大切です。
さらに、家事・通勤・買い物など、日常生活の中でこまめに体を動かすことも、更年期女性の健康維持・増進に欠かせません。
現在の更年期障害の改善、将来の骨粗しょう症・生活習慣病の予防、つまり中高年以降の健康的な人生のために、ご自身に合った運動習慣を身に付ける事をお勧めします。