院長コラム

新型コロナウイルス感染から妊婦さんを守る取り組み

世田谷区でも新型コロナウイルス感染の妊婦さんが増えています。
希望の分娩施設でお産できず、高次施設で帝王切開となった妊婦さんもいらっしゃいます。
今回は、新型コロナウイルス感染から妊婦さんを守るための、当院及び地域の取り組みについてお伝えします。

 

  • 新型コロナワクチン接種の勧め

妊婦さんが新型コロナウイルスに感染すると、重症化や早産のリスクが高くなることが知られています。
また、感染妊婦さんのほとんどが、同居している夫やパートナーからうつされていることが分かっています。
一方、新型コロナワクチンは妊娠期間のどの時期に接種しても、妊娠経過、胎児、分娩などには悪影響を及ぼさない事が定説となっています。
是非、妊婦さんとパートナーの方には、早めに新型コロナワクチンを接種されることをお勧めします。令和3年9月現在、当院では通院中の妊婦さんに対して、ファイザー社製ワクチン接種を行っています。

 

  • 自宅療養者への電話訪問

発熱などの感冒様症状がある場合や感染者との濃厚接触があった場合、保健所や内科かかりつけの発熱外来にご連絡下さい。PCR検査が陽性となり、新型コロナウイルス感染と診断された場合は、所轄の保健所に連絡し、指示に従うようにしましょう。
尚、当院に妊婦健診で通院中の方で、新型コロナウイルス感染と診断された場合は、当院にもご一報下さい。もし、自宅療養となった場合は、症状が落ちつくまで(約10日間)1
日1回当院から電話にて病状を確認させて頂きます。

 

  • 症状悪化時の対応

自宅療養中に病状が悪化した場合、まずご本人から所轄の保健所に連絡し、入院先を手配してもらって下さい。
もし、当院の電話診察にて産科的に緊急対応が必要と判断した場合は、こちらから保健所や地域周産期センターなどに連絡し、入院施設の手配などを行います。

 

特別な事情がなければ、妊婦さんと周りの方には、新型コロナワクチンの接種をお勧めします。
ある感染症専門家によると、新型コロナウイルス感染が収束するには、あと3~5年はかかるとのことです。
ウィズコロナ時代、ワクチン接種以降もマスク着用・手洗い・3密回避は続けるようにしましょう。