帯下を中心としたデリケートゾーンの悩みに対する解決策|世田谷区の産科・婦人科「冬城産婦人科医院」

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院長コラム

帯下を中心としたデリケートゾーンの悩みに対する解決策

20~50代の女性を対象としたある調査では、20%の方がデリケートゾーンの悩みを抱えているとの事です。
今回は、先日開催された「性の健康セミナー」の講演内容を参考に、帯下(おりもの)、におい、かゆみなどへの解決策について説明します。

 

 

月経周期と帯下(おりもの)

帯下は必ずしも病気の症状とは限らず、健康な方でも生理的に見られます。帯下は、①子宮内膜からの分泌物、②子宮頸管からの分泌物、③腟壁の垢、④バルトリン腺や汗腺からの分泌物が混在したもので、月経周期と帯下の質・量が関連していることが知られています。

月経が終わったあとの卵胞期は帯下が最も少ない時期であり、約1週間続きます。その後、排卵前には生卵の白味のような帯下が増加します。これは、精子を受け入れやすいように頚管粘液の質が変化したためです。反対に、排卵後は白く粘り気のある頚管粘液に変化しますが、これには雑菌の子宮内への侵入を防ぐ目的があるようです。月経前になると、腟内に溜まっている帯下の影響でにおいを気にされる方が増えますが、月経血で帯下が洗い流されるまでの一時的な場合が多いようです。

 

 

腟の自浄作用と正常な帯下

腟の中には乳酸桿菌という善玉菌が存在しており、グリコーゲンを餌に乳酸を分泌することで、腟内を弱酸性の環境に保っています。この環境のおかげで悪玉菌が繁殖しづらくなっており、これを腟の自浄作用と言います。

正常の帯下は無臭あるいはやや酸っぱいようなにおいがありますが、これは乳酸の影響です。もし、何らかの理由で腟の自浄作用が低下すると、ガードネレラ菌(魚が腐ったようなにおいの原因菌)、カンジダ(かゆみの原因となる真菌)などの雑菌がはびこり、帯下の色や質、においにも変化がみられます。

 

 

病的な帯下の治療法

ガードネレラ菌などの細菌性腟症やトリコモナス膣炎(激しい痒みをきたす性感染症)に対しては、フラジール腟症を数日腟内に挿入します。もし、局所の投与で改善しないときは内服薬のフラジール錠を使用します。

外陰腟カンジダ症には、抗真菌薬の内服薬および外用剤を用います。尚、かゆみが強いからといって、刺激が強い成分の石鹸でゴシゴシ外陰部を洗ってしまうと、皮膚が傷んでしまい逆効果となります。当院では、抗真菌作用を期待でき、弱酸性で低刺激タイプの「コラージュフルフル泡石鹸」を用いて、やさしく洗って頂く事をお勧めしています。

帯下の原因がクラミジア・淋菌といった性感染症の場合は、それぞれに感受性のある抗生剤を使用する必要があります。尚、性感染症の予防には、あらゆる性行為の際、男性側にしっかりとコンドームを装着してもらう他はありません。

 

 

腟の自浄作用が低下する原因として、ストレスなどによる免疫力の低下が挙げられます。免疫力をアップさせる効果が期待される「補中益気湯」などの漢方薬、ストレスを軽減し、免疫力を向上させるといわれている「ラクトフェリン」、外陰部不快症状の改善と腟内善玉菌の増加が期待される「アノワ41Dジェル」などを上手に利用することをお勧めします。
しかし、「良質な睡眠」「栄養バランスのとれた食事」「適切な運動習慣」を心掛ける事が最も基本的なことであり、とでも大切です。
是非、デリケートゾーンの不快症状がみられる方は、ご自身の生活習慣を見直してみましょう。

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