院長コラム

月経痛は我慢しないで、婦人科受診を

月経中は、下腹部痛・腰痛といった月経痛をはじめ、様々な心身の不調がみられます。
これらを月経困難症といい、学業や仕事、家事といった日常生活に支障きたしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、月経困難症に悩まれている方々に、我慢しないで婦人科受診をお勧めする理由についてお伝え致します。

今の自分を守るために
月経困難症が原因で、学校や仕事を休まざるを得ない方や、学業や業務の質が下がってしまう方は少なくありません。
また、月経前症候群(月経数日前から始まる心身の不調)、過多月経(2-3㎝以上の血の塊が見られる、1-2時間おきにナプキンを交換するなど)などがみられると、更に生活の質が低下します。
市販の鎮痛薬や漢方薬で改善しない場合でも、ホルモン剤を用いた治療が有効な場合があります。
また、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫といった婦人科疾患が隠れている場合もあり、これらの疾患を治療しないと根本的な解決にならないことも考えられます。
“今のあなた自身”を守るために、早めの婦人科受診をお勧めします。

将来の自分を守るために
子宮内膜症が存在している場合、もし放置してしまっていると、病気が悪化し、月経期以外でも下腹部痛・腰痛がみられたり、性交時や排便時に痛みを認めたりすることもあります。
また、妊娠を希望していても不妊症になるリスクが上昇し、妊娠したとしても前置胎盤や早産などの周産期合併症のリスクが高くなることが知られています。
さらに、子宮内膜症に伴う卵巣のう胞(卵巣チョコレートのう胞)が大きくなると、卵巣がんになってしまう可能性もあります。
子宮腺筋症や子宮筋腫がみられる場合は、過多月経による鉄欠乏性貧血になっている可能性があり、適切に治療をしないと全身の体調不良に繋がります。
“将来のあなた自身”を守るために、早めの婦人科外来受診をお勧めします。

月経困難症に悩んでいる思春期から閉経前の女性で、“月経痛は我慢するもの”と考えている方は少なくないかも知れません。
しかし、“今の自分”のためにも、“将来の自分”のためにも、是非早めに婦人科を受診して下さい。
そして、多くの治療法の中から、ご自身に最善な方法を担当医と相談し、決めるようにしましょう。