院長コラム

夏休みの自由研究のテーマに「今からできる子宮頚がんの予防」はいかがですか?

夏休みも残り10日ほどになりましたが、自由研究の宿題がまだ終わっていない中学生の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
わが国では年間約10,000人が子宮頚がんと診断されて、約2,700名が亡くなってしまう、とても怖い病気ですが、予防することが可能です。
8月下旬になっても、夏休みの自由研究テーマが見つからない女子中学生の皆さん、子宮頚がんの予防について調べてみてはいかがでしょうか?

子宮頚がんの主な原因は「ハイリスクHPV」
HPVとは「ヒトパピローマウイルス」の略で、様々なイボやがんの原因になることが知られており、約200種類のタイプが見つかっています。その中でも、特に発がん性の高いHPVをハイリスクHPVといい、約14種類あると言われています。
ハイリスクHPVが性交によって子宮頚部(子宮の入り口)に感染し、長い期間そこに居座って細胞を変化させることが、子宮頚がんの原因と言われています。

HPVワクチン接種で子宮頚がんのリスクが約90%減ります
もし、ハイリスクHPVがやってきても、子宮頚部の細胞に感染する前に無力化してやっつけてしまえば、HPV感染を防ぐことができます。
そのための重要な方法が、HPVワクチンです。
現在、「シルガード9」という9価ワクチンが主流で、子宮頚がんの原因ウイルス7つの型と、尖圭コンジローマ(がんではないが、面倒くさい性感染症)の原因ウイルス2つの型、合計9つの型のHPVの感染を防ぐことができます。
特に、一回も性交したことがない方が規定回数接種することで、子宮頚がんになるリスクは約90%低下すると言われています。

15歳になる前に1回目のHPVワクチン接種をした方は合計2回接種でOK!
小学校6年生から高校1年生相当の女子は、定期接種といって、無料で接種接することが可能です、
1回目のHPVワクチンを15歳になってから接種した方は、合計3回の接種(初回から2か月後に2回目、その4か月後に3回目)が必要です。
しかし、15歳になる前に1回目の接種をしていれば、合計2回(初回から6~12か月後に2回目)で済みます。

ハイリスクHPVは子宮頚がん、尖圭コンジローマだけでなく、肛門がんなどの原因にもなりますが、男子にとってもHPVワクチン接種の予防効果は期待できます。
夏休み自由研究を通して、是非同級生の男子(多くの自治体で小学校6年~高校1年生相当の男子も無料)にお伝え下さい。
もちろん、研究レポートには、ご自身のHPVワクチン接種体験談を加えることも忘れずに。