院長コラム

基礎体温を測ってみよう!~月経のある女子の夏休み自由研究?~

思春期の皆さんは、暑くて長い夏休みに入ったのではないでしょうか。
夏休みに何か新しいことをしたい、夏休みの自由研究は何をしよう、などとお思いの方も少なくないと思います。
そこで今回は、月経を認めている思春期女性を対象に、「夏休みを利用して、基礎体温を測ってみませんか?」と提案させて頂こうと思います。

女性の心身に影響する2つのホルモン
初経を迎えた後の女性は、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という二種類の女性ホルモンの変動によって、様々な心身の変化が認められます。
エストロゲンは主に卵巣にある卵胞(卵子が入っている袋)から分泌され、子宮内膜を厚くさせる作用があり、妊娠の準備をします。
一方プロゲステロンは、排卵後に卵胞が変化した黄体という組織から分泌され、受精卵が育ちやすいように子宮内膜を変化させます。

基礎体温と女性ホルモンとの関係
基礎体温とは、生命維持に必要で最小限のエネルギーしか消費していない安静時の体温、つまり寝ている間の体温の事を言います。実際には、朝目が覚めた時に口腔内で計測した体温を基礎体温としています。
実は排卵したあと、プロゲストンの影響で少しだけ(0.3~0.5℃前後)、体温が上がります。
逆に言えば、「基礎体温が低い時期から高い時期になった」ということは、「その境目で排卵があった」という事を意味します。

基礎体温を測ってみよう!
基礎体温を測るためには、通常の体温計ではなく、小数点第二位まで測定することができる専用の体温計「婦人基礎体温計」を使用しますので、あらかじめドラッグストアなどで購入しておきましょう。
ステップ1.
寝る前に、ベッドサイドに婦人体温計や基礎体温表などを準備しておきます。
ステップ2.
翌朝、目が覚めたら起き上がらず、すぐに体温計の計測部を舌の下に入れて、口にくわえた状態で計測します。
ステップ3.
計測が終わりましたら、忘れないように基礎体温表に数値を記録し、折れ線グラフを書いていきます。最近では、自動的にスマホに計測データを送信し、記録・グラフにできるものもあります。
尚、基礎体温表に、月経期間・月経痛・不正出血・帯下の増量・月経前症候群などの情報も記載しておくと、非常に有用です。

基礎体温は夏休み期間だけでなく、2~3か月以上、毎日計測・記録することで、月経周期に伴うご自身の心身の変化を把握することができます。
特に、低温期と高温期がみられるかどうか、つまり排卵しているかどうかを知ることは非常に大切です。
もし、月経不順や無月経などの月経トラブルで婦人科を受診される場合には、是非記録した基礎体温表をご持参下さい。