院長コラム

健康的な習慣を続けるための3つのポイント(私見)

私は小学生の時から太り始め、大学卒業の頃には178cm、96kg、BMI30以上の肥満体型となっていました。現在は176cm、67kg、BMI21.6で標準体型となっていますが、そこに至るまでは多くの紆余曲折があり、失敗や挫折も少なくありませんでした。
前回「健康マネジメント」について説明しましたが、今回は健康な習慣を身に付ける工夫について、個人的な経験から有効と思われる3つポイントをお伝えしたいと思います。

 

 

1. 数値目標を立てる

肥満であった私の最初の目標体重は80kg(肥満の下限体重)でした。それが達成できたら目標を70kgに変え、最終的には標準体重である66~67kgを目指しました。現在はこの体重を維持するように心掛けています。
結果的に標準体重にたどり着きましたが、一気に標準体重を目指すのでなく、少しずつ目標を変えていったのが良かったのかもしれません。

また、減量のペースも、あまり急激であると体調を壊す可能性があるため、月に1~2kgの減量を心掛けていました。実際、体重が順調に減少すると、「もっと痩せよう」とやる気が必要以上に出るのですが、精神的にイライラすることが増え、気持ちにゆとりがなくなっている様に自分自身感じましたので、あえて減量をセーブすることもありました。

具体的な減量方法としては、私の場合、有酸素運動が効果的でした。できるだけ駒沢公園などをジョギングやウォーキングをするようにしました。慣れてくるとジョギングのスピードを上げたり、距離を長くするなどランナーズハイの状態になりましたが、我流で走っていたこともあり、しばらくして腰を痛める結果となってしまいました。そこで、ある時から「毎月100km以上ジョギングまたはウォーキングを行なう」のように目標を数値化しました。私は健康維持が目的であって、マラソン大会出場を目指しているわけではないので、無理せず、少しでも歩く習慣が付ければ達成できそうな数値を目標にしました。さらに、「昨日の自分より成長する」という意識はもたず、前月よりも距離を増やすことにはこだわりませんでした。単に毎月目標を達成することだけを心掛けていたため、無理をしないことが継続できている理由の一つかもしれません。

 

 

2. 毎日記録する

それでも、目標体重を掲げたり、毎月のジョギングやウォーキングの目標距離を設定するだけでは、日々健康的な習慣を継続するのは困難かもしれません。そこで、巷でも勧められている「記録法」を私も取り入れてみました。その結果、この方法は私にとって大変有効であると実感しました。
私の場合、毎朝計る体重やその日ジョギング・ウォーキングした実際の距離を手帳に記録しています。これだけの事ですが、毎日数字を目にすることで、体重や運動を常に意識することになり、結果として健康的な習慣が継続するようになったのでは、と思っています。

 

 

3. 時間を決める

私はスイーツとスナック菓子が好きで、仕事が終わって自宅に帰ると、腰を据え、お菓子に手を伸ばす習慣があります。夜遅くのカロリー摂取は体によくないことは百も承知ですが、恥ずかしながら止めることはなかなかできません。そこで、「夜の9時以降は食べない」というマイルールを決めました。全く食べないというルールは、私にとってハードルが高過ぎますが、食べない時間を決めただけでも行動に移しやすいことが実感できました。そしてその結果、毎年健康診断で高値であったLDL(悪玉)コレステロールが、今年は正常値に下がっていました。

 

 

以上はあくまでも個人の意見ですが、何かの参考になれば幸いです。
前回紹介した「健康をマネジメントする」(横山啓太郎著)の中に、アメリカの哲学者ウイリアム・ジェームズの言葉が引用されています。
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」
人生100年時代、今後の人生を有意義に過ごすために私も心を変えて、更に健康的な行動を習慣づけるようにしたいと思っています。