院長コラム

令和4年度「都立深沢高等学校性教育授業」のご報告

先日、都立深沢高校の1~3年生全学年を対象とした性教育授業を行いました。
深沢高校は当院から徒歩5分の距離にあり、これまでも生徒さんの診察など、当院としては身近でご縁のある高校の一つです。

授業の表題は「高校生として知っていて欲しいこと~産婦人科開業医の立場から~」とし、思春期の今だからこそ、知っていて欲しいこと、いざとなったら実行して欲しいこと、普段から心掛けてほしいことを男女区別なくお話しました。

まず、基礎知識として、女性の一生と女性ホルモン、子宮と卵巣の働き、正常な月経について説明しました。
そして本題のテーマ、①月経関連のトラブル、②将来の妊娠に向けての心構え、③避妊法・性感染症・感染症予防、④子宮頚がんとHPVワクチン、の4つについてお話しました。
授業の印象や授業後の感想文からは、特に「避妊法・性感染症・感染症予防」、そして「子宮頚がんとHPVワクチン」に関して、多くの生徒の皆さんに興味を持って聞いて頂けたようです。

テーマの説明の後に質問コーナーを設けたところ、「月経と不正出血の違い」「低用量ピルや緊急避妊ピルの副作用」「HPVワクチン接種の副反応」など、多くの重要な質問があり、特に男子からも複数質問があったことは大変感動しました。

授業の最後に、深沢高校の校訓・教育理念にちなみ、
「自主:自ら正しい知識を学び、適切に行動しましょう」
「誠実
:思いやりの心でお互い相手を尊重し、お付き合いしましょう」
「剛健:生活習慣に注意し、自分の心と体の健康を守りましょう」
を最後のメッセージとしてお伝えしました。

今回、準備段階から当日の授業の仕切りに至るまで、性教育にご熱心な養護教諭の先生のお力添えのお陰で、無事に50分の授業を終えることができました。
また、厳しくも生徒想いの校長先生にも大変お世話になりました。

私自身、高校生を対象とした性教育授業は初めての経験であり、とても学びの多い経験となりました。
来年の令和5年も、更に地域の性教育の充実に尽力して参ります。