ホルモン補充療法(HRT)に関するQ&A(2)|世田谷区の産科・婦人科「冬城産婦人科医院」

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院長コラム

ホルモン補充療法(HRT)に関するQ&A(2)

今回も、「ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版」(日本産科婦人科学会・日本女性医学学会編集/監修)、「ホルモン補充療法(HRT)がよくわかるQ&Aハンドブック2019」(女性の健康とメノポーズ協会編集制作)、を参考に、2つの質問に対する回答をお示し致します。

 

 

Q1 HRTはいつまで続けられるか? 5年以上継続しても大丈夫か?

 

原則として、HRT施行に明確な目的があり、利点がリスクを上回るのであれば、いつまでも続けることができます。かつて、ホルモン剤の種類によっては(プレマリン錠0.625mg+プロベラ2.5mg)、5年間の使用で乳がんの発生リスクが僅かに上昇する(10,000名のうち通常30名の罹患者がHRTにより8名増加)、と報告されました。

しかし、現在では世界的な考え方として、「HRTの施行に一律の期間を決める理由はなく、治療目的に応じて、投与量や期間を決めるべきである」とされています。「ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版」でも、HRTの使用継続期間に一律の年齢や投与期間はなく、5年以上の継続を行う場合には、再度乳がんリスクついて説明し、継続については同意をとることを推奨しています。

当院では「プレマリン錠0.625mg+プロベラ2.5mg」を用いたHRTは行っていませんが、適宜患者さんと相談しながら投与期間を決めています。ただし、年に1回は乳がん検診(マンモグラフィ・超音波検査)を受けて頂くようにしています。

 

 

Q2 一度やめたHRTを再開することは可能か?

 

HRTにより不正出血などの副作用の出現した場合や更年期障害の改善が見られた場合、HRTを一旦終了することがあります。しかし、子宮体がん検査で異常なく、再び更年期症状が増強してきた場合、HRTの再開をご希望される方もいらっしゃいます。

月経困難症に用いる低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)の場合は、休薬して1か月以上経過すると、一旦低下した血栓症リスクが元に戻ってしまうことが知られています。しかし、HRTの場合は、そのような心配はありません。もし、必要であれば、いつでもHRTを再開することが可能です。

ただし、骨粗しょう症やコレステロール上昇の治療・予防の目的でHRTを施行しているケースでは、薬をやめてしまうと治療・予防効果が低下するため、できるだけHRTを継続されることをお勧めします。

 

 

定期的に健康診断・乳がん検査・子宮体がん検査を行い、問題がないのであればHRTを終了する必要はないと考えています。
また、一旦HRTをやめた方でも、HRTが有用であると判断した場合は、いつでも再開が可能です。
不安な方は受診の際に、是非ご相談下さい。

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