院長コラム

胎児超音波検査について

一般的に妊娠期に行われている胎児超音波検査には「スクリーニング検査」と「精密検査」の二段階あります。
当院で行っているのは「スクリーニング検査」で、必要に応じて「精密検査」目的で専門施設へ紹介しています。
今回は、当院での「胎児超音波クリーニング検査」について説明します。

 

【妊娠9~12週】
妊娠9週前後に、経膣超音波を用いて胎児の大きさ(頭殿長)を計測し、最終月経からの週数と比較検討した上で、分娩予定日を決定します。
その際、特に胎児頭部の異常がないか、確認します。

妊娠12週頃からは経腹超音波を用います。頭部、胸部、腹部の異常の有無や四肢の数を確認し、場合により頚部の肥厚(NT)を計測します。

 

【妊娠16週】
頭部の大横径を計測し、成長が順調かどうか確認します。
同時に頭部、胸部、腹部、脊柱の異常の有無などを確認します。
ご希望の方には性別も確認し、お伝えします。

 

【妊娠20週】
胎児の頭部(特に側脳室、小脳の異常)、顔面(特に口唇裂)、胸部(肺野、心臓の異常)、腹部(胃の位置異常、のう胞などの有無)、脊柱(異常な隆起)など全身を観察し、臍帯や胎盤の異常の有無も確認します。

 

【妊娠24~28週】
妊娠20週の検査で不明瞭であった場所、特に頭部・心臓の異常の有無を確認します。

 

【妊娠30週】
妊娠20週での項目を再度確認します。

 

【妊娠32週以降】
主に推定体重から発育異常の有無を確認し、羊水量を計測します。

 

 

超音波検査で判明する胎児異常は限られており、生まれてみないとわからない異常も多いのが現状です。
しかし、できるだけ早い時期に異常があるかどうかを判断することが、その子の予後にとって大切であると考えています。
引き続き、個人的に診断力を向上させつつ、近隣の専門施設との連携も更に充実させていきたいと思います。