院長コラム

更年期症状の原因は?

閉経前後の約5年間、合計10年前後の時期を更年期といい、エストロゲンという女性ホルモン分泌が揺らぎながら急激に減少します。
この時期にみられる、のぼせ・ほてり・発汗・関節痛などの身体症状や、イライラ・不安・抑うつなどの精神症状のうち、内科的・精神科的・整形外科的疾患が否定された症状を更年期症状といいます。
今回は、更年期症状“3つの原因”について、情報共有したいと思います。

その1 エストロゲン分泌の低下
更年期に入る頃から卵巣の機能が低下し始め、卵巣から分泌されるエストロゲンの分泌量が減少していきます。
エストロゲンは、その受け皿(受容体)にくっつく事で様々な作用を発揮しますが、このエストロゲン受容体は全身に存在しています。
そのため、エストロゲン分泌が低下すると、全身様々な場所で不具合が起こり、多彩な症状が表れる事になります。
尚、閉経前に手術で卵巣を摘出した場合も、急激に血中のエストロゲン濃度が低下するため、ほとんどの方に更年期症状と同様な症状がみられます。

その2 環境のストレス
更年期女性は、家事・育児・介護・仕事など、多くのストレスに晒されながら日々生活しています。
親の介護・子供の自立・パートナーとのトラブルといった家族に関わる事や、職場での人間関係・立場や職務の変化といった仕事に関する事など、様々なストレスが心身に大きな影響を及ぼします。

その3 元々の性格・性分
更年期症状の現れ方や重症度は、もともとの性格や性分に影響されることがあります。
几帳面・神経質・自己犠牲が強い・完璧主義といった“真面目過ぎる”方は、更年期症状を悪化させてしまう可能性があります。
また、ストレスを上手に発散できない方の場合、ストレス解消が上手な方に比べて、更年期障害が長引く印象があります。

これら「女性ホルモン因子」「環境因子」「性格因子」が複雑に絡み合って、更年期症状が出現し、増悪すると考えられています。
環境因子や性格因子については、食生活・運動習慣・睡眠といった生活習慣を改善し、悩みを一人で抱え込まずに周りの方々に相談するなど、心身のストレスを軽減されることをお勧めします。

また、女性ホルモン因子については、是非婦人科を受診され、ホルモン補充療法や漢方療法など薬物療法についてご相談下さい。