院長コラム
当院における子宮頚がん検診・乳がん検診の流れ
がん検診は、がんの早期発見・早期治療を目標としており、その究極の目的は、がんによる死亡率を減少させることにあります。
そのためには、検診によるメリットとデメリットのバランスをとり、
“要精検”となった方をきちんと精密検査へ繋げる事が大切です。
今回は、当院における子宮頚がん検診・乳がん検診の流れについてお伝えします。
子宮頚がん検診:20歳から70歳頃までの方に子宮頚部細胞診
現在、世田谷区の子宮がん検診では、20歳以上の区民を対象に2年に一回の子宮頚部細胞診を受ける事ができます。当院でも、世田谷区検診をはじめとする子宮頚がん検診ご希望の方で、性交経験のある20歳から70歳頃までを対象に子宮頚部細胞診を行っています。
また、妊婦さんに対しては、妊娠9週頃に無料チケットなどを利用して子宮頚部細胞診を行っています。
細胞診の結果、「ASC-US」の方に対しては、当院にてハイリスクHPV(発がん性の高いヒトパピローマウイルス)検査を行います。
HPV検査でハイリスクが陽性となった方には、コルポスコピー検査および組織診を行い、陰性となった方には1∼2年後に細胞診を行います。
また、子宮頚部細胞診の結果、「LSIL」「HSIL」「ASC-H」で軽度~中等度異形成が推定された場合は、当院にてコルポスコピー検査および組織診を行います。
組織診にて軽度~中等度異形成と診断された場合は、3か月ごとに細胞診(液状検体)で経過観察を行い、6~12か月ごとにコルポスコピー検査および組織診を行います。
尚、軽度異形成が1年間継続している方、中等度異形成が半年間継続している方、細胞診・組織診で高度異形成以上の病変がみられた方は、近隣の高次施設へ紹介しております。
乳房検診:世田谷区乳がん検診の場合は40歳以上で2年に一回、妊産婦さんの場合は妊娠12週頃・一か月健診時・卒乳後に乳房超音波検査
当院では視触診および超音波検査で乳房検診を行っています。
世田谷区の乳がん検診では、マンモグラフィ(MMG)検査が必要ですので、近隣のブレストクリニックなどにMMG検査をお願いし、視触診・超音波検査・MMG検査の結果をあわせて当院で説明しています。
また、当院では妊娠中から授乳後の乳房検査として、妊娠12週頃・一か月健診時・卒乳時を目安に視触診と乳房超音波検査を行っています。
超音波検査で明らかな良性所見がみられた場合は、当院で経過観察することもありますが、精査・治療が必要と思われる場合には、近隣のブレストクリニックや高次施設の乳腺科へ紹介させて頂いております。
子宮頚がん検診・乳がん検診は、がんの早期発見・早期治療のために有用です。
自治体の検診や職場検診などの機会を利用して、定期的にがん検診を受けて頂く事をお勧めします。
当院では、区検診と保険診療、あるいは区検診と自由診療と組み合わせる事で、できるだけ多くの方が気軽にがん検査を受けて頂けるよう、引き続き努めて参ります。