院長コラム

妊産婦さんはカフェインを摂取していいの?

カフェインは身の回りの食品に多く含まれており、皆さんも日常生活の中で、知らず知らずのうちに摂取しているのではないでしょうか。
しかし、一般成人でもカフェインを摂り過ぎると様々な問題が生じる事が知られており、ましてや妊娠中のカフェイン摂取が赤ちゃんへ悪影響を及ぼすため、妊産婦さんは特に注意が必要です。
今回は、「産科と婦人科 2025年度10月号」などを参考に、妊産婦さんにとっての適切なカフェイン量について、情報共有致します。

妊娠・授乳へのカフェインの影響
妊娠していない成人のカフェイン摂取は一日約400㎎までとされており、1,000㎎以上過剰摂取してしまうとカフェイン中毒の症状である興奮、動悸、知覚過敏、けいれんなどを生じる恐れがあります。
また、妊娠中のカフェインの代謝速度は非妊娠時と比べて低下しており、妊娠中に300∼400㎎/日以上の多量摂取を続けると、流死産・低出生体重児が増加する可能性があるとのことです。
授乳婦さんが多量にカフェインを摂取した場合は、赤ちゃんの摂取量も増加することになり、過敏性や睡眠障害などが表れる可能性が指摘されています。

日頃飲む飲料に含まれるカフェイン量
日頃私たちが摂取する飲料には、次に示すように様々な飲料にカフェインが含まれています。
コーヒー:一杯100㎎(60㎎/100ml)、紅茶:一杯50㎎(30㎎/100ml)、ウーロン茶:一杯30㎎(20㎎/100ml)、玄米茶:一杯15㎎(10㎎/100ml)です(一杯160~170mlの概算値)。
ちなみに、玉露は一杯250㎎(160㎎/100ml)と高く、麦茶は一杯0㎎(0㎎/100ml)のように、カフェインレスです。

妊娠中・授乳中の適切なカフェイン摂取量は200~300㎎/日まで
以上から、妊娠中のコーヒー摂取は一日2~3杯(200~300㎎)までが望ましく、紅茶やウーロン茶を飲む日はコーヒーを減らして、カフェイン摂取量を抑えるようにしましょう。
また、カフェインは乳汁中に移行するため、授乳婦さんも一日2~3杯のコーヒーまでにしておくといいでしょう。
今では、カフェインレス、デカフェのコーヒーも手に入りやすくなっていますので、是非日々の生活に取り入れて下さい。

コーヒーや紅茶はストレス解消になるからと、これらを飲むことが習慣になっている方もいらっしゃると思います。
ただし、カフェインは胃や小腸から速やかに吸収され、胎盤を通して胎児・羊水に移行致します。
妊娠が判明した方は、カフェインを含む飲料の飲み過ぎには十分お気を付け下さい。