院長コラム

令和8年の年頭にあたり

新年おめでとうございます。
皆様新しい年をどのように迎えられていらっしゃるでしょうか。

当院では昨年まで、当院の栄養士が丹精込めて作ったおせち料理をお産後のお母様方に楽しんで頂いたり、赤ちゃんの泣き声やご面会のご家族の方々の喜びの声で、賑やかな正月が恒例でした。
しかし、昨年夏に分娩・入院管理の取り扱いを終了したため、今年は開院後38年で初めての静かな正月を迎えております。
そのような念頭にあたり、当院における診療の基本的な心構えについてお伝えしたいと思います。

〇医学的根拠に基づいたガイドラインに沿った医療
良質な医療を提供するためには、エビデンスに裏打ちされたガイドラインに準じた方針であるべき、と私は考えています。
ただし、以前学んだ事や経験した事が、現時点でも最善であるとは限りません。
そのため、学会や研修会などで得られた新しい情報を専門の先生方との意見交換を通じてより実践的な知識にし、日々の診療に活かしていきたいと考えております。

〇患者さんの状況に合わせた方針の選択
ただし、ガイドラインや教科書も万能ではなく、すべての患者さんに有効な治療法は存在しません。
また、同じ患者さんであっても、体調・環境・加齢などの影響により、薬剤の効果・副作用の現れ方も異なることは、よく経験するところです。さらに、患者さんの一時的なご希望が、将来的にご本人の(あるいは胎児の)健康に最良であるとは限りません。
このように、“正解のない”治療法の中から、その方にとって今何が“最善”な治療であるか、患者さんと相談しながら方針を選択することが大切であると、考えています。

〇患者さん中心の他施設との連携
当院では分娩の取り扱いを終了したため、妊娠関連(無痛分娩も含めて)については、これまで以上に近隣の分娩施設との医療連携が重要になってきました。
婦人科疾患についても、各高次施設の特徴や強みなどがあり、患者さんの疾患の状況を考えて、どちらの病院を紹介させて頂くのか、一次施設である当院の大きな役割の一つと考えています。
各施設の先生方やコメディカルの方々と直接顔の見える連携を心がけ、ホームページだけではわからない各施設の利点や特徴を患者さんに情報提供できれば、と考えています。

昨年、当院の診療体制が大きく変わりましたが「地域に根差した産婦人科施設として、良質な医療の提供を目指す」という理念は変わりません。
ご来院された皆さんがご納得頂けるよう、スタッフ一同更に精進して参ります。

令和8年も宜しくお願い申し上げます