院長コラム

中高年女性のメタボ予防の生活習慣

中高年にとって恐怖の言葉である“メタボリックシンドローム(メタボ)”は、内臓脂肪型肥満(ウエスト90㎝以上)に加えて、高血圧・高血糖・脂質異常の3つのうち、2つ以上当てはまる女性が該当します。
実は、女性ホルモンであるエストロゲンには、内臓脂肪の増加を抑え、血圧・血糖・脂質代謝を調節する働きがあるため、閉経後にエストロゲン分泌が低下すると、メタボのリスクが高くなってしまいます。
今回は、更年期以降の女性がメタボを予防する、ちょっとした生活習慣をお伝えします。

バランスのとれた食生活
メタボ予防には、糖質・脂質を効果的に燃焼させることが大切です。
緑黄色野菜には糖質の燃焼に必要なビタミンが豊富であり、食物繊維によって血糖の急激な上昇を抑え、その結果として血糖の安定・脂肪減少が期待できます。
青魚には、内臓脂肪を減らし、動脈硬化の予防効果がある「DHA」「EPA」といった不飽和脂肪酸が豊富です。また、代謝に必要な筋肉量をアップするため、良質な動物性タンパク質を魚介類から摂取することも有用です。
その他、豚肉・大豆食品も脂肪燃焼・筋肉量増加が期待できるため、これらの食材を積極的に日々の食事にバランスよく取り入れるようにしましょう。

適切な運動習慣
筋肉量を落とさず、脂肪燃焼させるためには、食事だけでなく適切な運動も必要です。
日頃運動する期間がない方でも、日々の生活の中で「できるだけ車を使わずに歩く」「エレベーターやエスカレーターを使わずに階段で上り下りする」など、運動量を増やす事が勧められています。
その上で、有酸素運動(1日8,000歩以上のウォーキングなど)、筋力トレーニング(スクワット、腕立て伏せなど)、柔軟体操など、無理のない範囲で生活に取り入れて習慣化できれば、メタボの予防効果は高くなると思われます。

良質な睡眠
睡眠時間が短い人は、代謝を促進する成長ホルモンの分泌が低下し、肥満になるリスクが上昇することが知られています。
また、寝る直前の食事・アルコール、運動、入浴、スマホなどは睡眠の質を下げるともいわれています。
寝る2~3時間前までに夕食を済ませ、1~2時間前までに入浴し、寝る30分前からはスマホやテレビを見ないでゆっくり過ごし、できるだけ6時間以上の睡眠を心がけるようにしましょう。

女性はエストロゲンの低下により、様々な心身の変化が訪れます。
更年期の女性は上記のような生活習慣を心がけつつ、大豆イソフラボンのサプリメント「エクエル(エクオール)」を摂取することもお勧めです。
また、閉経後に更年期障害が辛い方は、メタボ予防の観点からもホルモン補充療法が間接的に有用なケースもあるため、是非婦人科でご相談下さい。