院長コラム

世田谷区立中学校への性教育授業

先日、世田谷区立中学校2校へ、外部講師として性教育授業を行って参りました。
今回は、私が性教育授業を行う際に気を付けている点、授業のテーマ、生徒の皆さんへのメッセージについて、情報共有致します。

私が授業の始めにお話するのは、性教育授業を通して生徒の皆さんにお伝えしたい基本理念です。
それは、①自分を大切にしましょう ②他者を尊重しましょう ③正しい知識を学びましょう、の3点です。この基本理念を念頭に、最後まで授業を聞いて頂くようにしています。

多くの授業では、以下の3つのテーマについてお話しています。
テーマ①は「月経トラブルについて」です。特に、月経困難症を我慢している若年女性が多く、そのため生活の質が下がり、学業や進学に悪影響を及ぼしている女性は少なくないと、言われています。
そこで、低用量ピルなどのホルモン剤をはじめ、月経困難症治療に有用な薬物療法について、情報提供しています。

テーマ②は「避妊法・性感染症について」です。性行為を持たないことが、最も確実な避妊・性感染症予防になる事、女子の場合は低用量ピルの適切な服用がより確実な避妊になる事、男子の場合はコンドームを適切な装着が、避妊・性感染症予防になる事などを伝えています。
また、性行為を行うためには、対等なパートナー同士が、はっきりと言葉で同意することが必要である旨、力を入れて説明しました。

テーマ③は「子宮頚がんとHPVワクチンについて」です。子宮頚がんの予防のためには、HPVワクチン接種と子宮頚がん検査(20歳以上)が有用ですが、ワクチン接種の副反応についてもお話しました。
そして、HPVワクチン接種のメリット・デメリットを検討し、医師や保護者と相談した上で、前向きにHPVワクチン接種を考えて頂くよう、お願い致しました。
尚、現在世田谷区では、小学校6年生から高校2年生相当までの男児に対して、HPVワクチン(4価)接種が無料で行える事を情報共有致しました。

授業の最後には、「正しい知識を学び、自ら考え、適切に行動しましょう」「思いやりの心でお互い相手を尊重し、お付き合いしましょう」 「生活習慣に注意し、自分の心と体の健康を守りましょう」というメッセージを生徒の皆さんへ贈りました。

今回の性教育授業では、多くの女子生徒の方々が、ご自身の身を守るために熱心に耳を傾けて下さいました。また、ある男子生徒さんは、
今後お付き合いすることがあったら、相手の事を尊重し理解するようにしたい、と話して下さいました。
今後も、中学生への性教育授業の機会が頂けましたら、生徒の皆さんの現状に合わせつつ、新しい情報も加えながら、産婦人科医として大切な情報を提供していきたい、と考えております