院長コラム
当院における外陰・膣レーザー治療「モナリザタッチ」の効果
外陰・膣の不快症状に対する治療の一つにレーザー治療がありますが、当院でも2017年9月に「モナリザタッチ」取り入れて、7年以上施術して参りました。
コロナ禍の時期にはレーザー治療をご希望される方は減少しましたが、ここ1-2年は増えております。
今回は、当院で3回施術をされた50名の方のアンケートを基に、モナリザタッチの効果について情報共有したいと思います。
どのような症状を訴えてらっしゃる方が多いのか?
50名の方のご年齢は42~77歳で、平均56.3歳でした。
7割以上の方が、尿もれ、膣のゆるみ、外陰部の乾燥感を訴えておられ、6割以上の方に性交痛、5割前後の方に外陰部のかゆみ、灼熱感がみられました。
尚、半数以上の方は薬物療法も行っており、その内容はホルモン補充療法(HRT) が全体の25%程度で最も多く、漢方薬や過活動膀胱治療薬・腹圧性尿失禁治療薬を飲まれている方も1割程度いらっしゃいました。
どのような症状に有効か?
当院では、施術の間隔を4週間以上あけて行い、施術前、各施術4週間後の各種症状の程度を10段階アンケート形式でお答え頂いております。
施術前の症状の程度から、3回目施術4週間後の程度の減少率(改善率)を計算したところ、最も高かったのは灼熱感:75%、次いで性交痛:72%、ゆるみ:70%、尿もれ:66%、乾燥感:55%、そして最も改善率が低かったのはかゆみ:46%でした。
個人差も大きいとは思いますが、乾燥感やかゆみがある方には、レーザー治療だけでなく、外用剤を併用することが有用かも知れません。
外陰部・膣の不快感に対して決定的な治療法がないのが現状ですが、それでも「レーザー治療は有用な治療法の一つである」と考えております。
当院で3回施術された方の「レーザー治療満足度」(とても満足5点、満足4点、わからない3点、不満2点、とても不満1点)の平均は3.9点(5点満点)でした。
モナリザタッチの効果には個人差が大きい印象がありますが、デリケートゾーンのお悩みを抱えていらっしゃる方は上記をご参考の上、是非一度ご相談にいらして下さい。