院長コラム
妊婦さんの新型コロナウイルス感染症対策~厚生労働省の手引きから~
2020年4月1日付で厚生労働省から「妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策」の手引きが、4月3日には玉川医師会から「世田谷区民への緊急のお知らせ」が公表されました。
今回は、これらの「手引き」と「お知らせ」のポイントをお伝えします。
感染が妊娠に与える影響
・ 現時点では、妊娠後期に新型コロナウイルスに感染したとしても、経過や重症度は妊娠していない方と変わりません。
・ 胎児の異常や死産、流産を起こしやすいとの報告はありません。
・ ただし、一般的には妊婦さんが肺炎にかかると重症化する可能性があります。
日頃の感染予防
・ こまめに手を洗いましょう。
・ 「換気の悪い密閉空間」
「人が密集する場所」
「近距離での会話や発語がある場面」
3つの条件が同時に重なるような場所は避けましょう。
・ 家族内に感染疑いの方がいらっしゃる場合は、別室で過ごすなど接触を避けましょう。
働き方
働いている方は、「時差出勤」「テレワークの活用」「休暇の取得」などについて、勤務先と相談しましょう。
発熱・風邪症状がある妊婦さんの場合
・ 風邪症状と37.5度以上が2日間持続、または強い倦怠感や息苦しさがある方は、「帰国者・接触者相談センター」へご相談下さい。
・ 新型コロナウイルス感染者と濃厚接触した方、ご家族に感染疑いのある方がいらっしゃる場合は妊婦健診受診前に、かかりつけ産科医療機関に電話でご相談下さい。
・ 新型コロナウイルス感染の可能性がある場合、妊婦健診は控え、「帰国者・接触者相談センター」へご相談した上で、かかりつけ産科医療機関にもご相談下さい。
玉川医師会から区民の皆様へのお知らせ
・ 4月2日の時点で、世田谷区の感染者数が54名となり、緊急事態となっております。
・ 多くの方がすでにコロナウイルスの保菌者となっていると考えられます。
・ 外出は必要最小限に控え、特に夜間は外出しないようにしましょう。
当院でも院内感染を防止するため、様々な取り組みを行なっております。
その影響で、皆様にはご不便をお掛けすることもあろうかと存じますが、「緊急事態」につき、ご理解、ご協力の程、何卒お願い申し上げます。