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院長コラム

妊娠リスクスコアからみた当院での分娩受け入れの条件

リスクが高い妊娠を“ハイリスク妊娠”といい、「妊娠期間中あるいは分娩後間もなくに、母児のいずれかまたは両者に重大な予後が予想される妊娠」(産科婦人科用語集・用語解説集)と定義されています。
一方 “ローリスク妊娠”の定義は困難ですが、わが国では「妊娠リスクスコア」を用いてリスク分類(低リスク群:0~1点、中等度リスク群:2~3点、ハイリスク群:4点以上)することが多いようです。
当院ではローリスク妊娠を中心に分娩を扱っておりおりますが
、当院で対応できるリスクとできないリスクがあります。今回は、妊娠リスクスコアからみた当院での分娩受け入れ条件について説明します。

 

【40歳以上】

「妊娠リスクスコア」では、16~34歳は0点、35~39歳は1点であるのに対し、40歳以上は5点と最高点数とされています。
つまり、40歳以上というだけで、「妊娠リスクスコア」的にはハイリスク群となります。
当院では、40歳以上の方でも、経産婦さんであり、体格的に異常なく、産科合併症の既往がない場合は対応させて頂くことがあります。ただし、予定日に42歳以上になられる妊婦さんは、高次施設へ紹介させて頂いています。

 

【BMI25以上】

BMIとは体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)で計算する体格の指標であり、18.5以上、25未満が普通、18.5未満がやせ、25以上が肥満と分類されます。
BMIが25以上の方は「妊娠リスクスコア」では1点ですが、当院では原則として、BMI25以上の初産婦さんは高次施設に紹介しています。
BMI25以上の場合でも、経産婦さんで、肥満度が高くない場合には、当院で分娩をお受けすることがあります。ちなみに、身長150cm未満も「妊娠リスクスコア」では1点ですが、難産になる可能性があるため、当院では原則として150cm以上の方を分娩受け入れの対象としています。

 

【内科疾患合併症・産科合併症既往】

「妊娠リスクスコア」では、高血圧の投薬中方や、糖尿病の薬物療法の方は5点となるため、高次施設での分娩管理が望ましいと思われます。
気管支喘息既往は2点となっていますが、現在発作を起こすことがない方や、薬物療法で発作の管理が可能な方の場合は、分娩をお引き受けすることがあります。
尚、重症妊娠高血圧症候群や常位胎盤早期剥離の既往がある方は、「妊娠リスクスコア」5点となるため、前例高次施設へ紹介させて頂きます。

 

当院では低リスク妊娠の方を中心に、安全に留意しながら、状況により中等度リスクまでの方の分娩も対応しています。
ただし、「妊娠リスクスコア」のみを基準に、当院での分娩の条件を設けてはいません。
実際にお話を伺い、診察をした上で、当院での安全な分娩が可能かどうかを判断している旨、ご了承下さい。

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