11月1日は“いい医療の日”|世田谷区の産科・婦人科

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院長コラム

11月1日は“いい医療の日”

医療とは、「医術で病気を治すこと。治療。」あるいは「健康と病気に関する人間の様々な諸実践のこと。」などと辞書では定義されています。
今回は「いい医療の日」にちなんで、一開業医が目指す医療について考えてみました。

 

 

標準的医療と経験的医療

日常診療での診断・治療の基になっているのは、産婦人科診療ガイドラインをはじめとする信頼性の高い書籍であり、現時点での標準的な医療を常に意識して診療に当たっています。また、新しい知識や技能を身に着けるため、可能な限り学会やセミナー、実技研修会に参加し、そこで得た知識や技術を日常診療で活かすよう、スタッフ一同心がけています。

しかし、日常診療の現場では、必ずしも教科書的な知識だけで全てが解決するとは限りません。そこで有用なのが経験知です。もちろん自分一人の経験だけでなく、他のスタッフや他施設の医師やコ・メディカルなど、様々な経験を積み、多くのことを学んできた方々の智恵を共有することが、経験知を増やしていくためには大切です。このような経験知を活かすことで、より良質な医療を提供できるのでは、と考えています。

ガイドラインを杓子定規にとらえることも、経験から得られた知識だけに固執することも危険です。いかに標準的医療と経験的医療とをバランスをとって診療に当たるか、私も日々自問自答を続けています。

 

 

サポーター的医療とリーダー的医療

医療の中心である患者さんやご家族に寄り添うこと、つまり「サポート的医療」と、専門職としてリーダーシップを発揮すること、つまり「リーダーシップ的医療」の二つが私たち医療従事者には求められているのでは、と思っています。

様々な悩みを抱えている患者さんのお話に耳を傾け、寄り添うだけでも患者さんは気持ちが落ち着き、頭が整理されることがあります。また、患者さんから質問があれば、できるだけわかりやすく答えるなど、患者さんをサポートする意識で関わることは、非常に大切です。

同時に、患者さんを第一に考えたとき、例えご本人が受け入れ難いような事柄であっても、専門職として適切な指導やアドバイスを行い、患者さんを導くことが必要なケースもあります。もちろん、原則として全ての医療行為はご本人の承諾がないと行えませんが、患者さんが様々な誤った先入観や雑音などによって適切な判断が下せない時は、それらを取り除き、正しい情報を伝え、患者さんの考えを整理するリーダーとしての役割を医療従事者は担っていると思っております。

患者さんの気持ちをただ単に聞いているだけでも、あるいはこちらの考えを一方的に患者さんに押し付けることも、両方よくありません。サポーター的医療とリーダー的医療をどのように組み合わせていけばいいのか、当院スタッフは皆、悩みながら日々患者さんに向き合い続けています。

 

 

森を見る医療と木を見る医療

臓器別・細分化が進んだ西洋医学の反省から、全人的医療の重要性が言われています。つまり、「木を見て、森を見ず」にならないように、と私たち医療従事者は諌められてきました。私も産婦人科疾患や妊娠・分娩だけに気を取られて、日ごろの生活環境やメンタルの部分を見過ごしてしまいがちになることがあります。

しかし、全人的医療という“森”はかなり奥が深く複雑であるため、“森”だけを見ていたのでは患者さんのニーズに答えることはできません。

全人的な視点を忘れずに、より細かい専門的な部分の治療を丁寧に行う、状況に合わせて森と木を自由自在に捉えることができる医療こそが、私たちが目指すべき医療であると考えています。

 

 

私をはじめ当院スタッフは、まだまだ未熟な部分もあろうかと思います。しかし、患者さんのために「いい医療」を実現しようという志を皆が持っています。
今後更に良質な医療を提供できるよう、これからも冬城産婦人科医院として成長し続けて参ります。

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