院長コラム

「ラクトフェリン」で健康管理

ラクトフェリンとは赤ちゃんが飲む初乳に多く含まれる多機能性タンパクで、病原菌やウイルスから赤ちゃんを守る働きがあります。
成人の涙、唾液、消化液などにも含まれているラクトフェリンは、多くの効果があることがわかってきました。
今回は、ラクトフェリンについてお伝えします。

 

 

主なラクトフェリンの効果

○免疫機能の亢進機能

抗菌・抗ウイルス作用を有し、感染防御力を高めます。
また、ピロリ菌や歯周病菌を抑制することで、それらが原因となる疾患の予防も期待できます。

○抗炎症・抗酸化作用

関節炎、胃腸炎、子宮頚管炎、腟炎など、炎症を抑制する作用があります。
また、活性酸素の発生を抑え、肌など老化防止効果も期待できます。

○ビフィズス菌増殖促進作用

腸内の善玉菌であるビフィズス菌を増殖させるため、腸内細菌のバランスが整い、便通が円滑になります。

○脂質代謝改善作用

基礎代謝を高め、内臓脂肪を燃焼させるため、メタボ対策にもなります。

○鉄吸収調節作用

鉄と結合しやすく、貧血の改善効果もあります。

○抗不安作用

不安やストレスを和らげ、睡眠障害が改善することも期待できます。

 

 

更年期障害とラクトフェリン

婦人科領域では、更年期障害に対する効果が、研究発表されました。
それによると、3ヶ月の摂取により「興奮しやすく、いらいらしやすい」「いつも不安がある」「神経質である」「憂鬱になることが多い」といった神経質・ゆううつの項目や「疲れやすい」「目が疲れる」といった倦怠感の項目が改善したとのことです。

 

 

早産予防の可能性

産科領域では、まだ研究の段階ではありますが、ラクトフェリンにより腟炎・頚管炎・絨毛羊膜炎などの炎症を抑制することで、早産を予防することが可能かどうか、注目されています。

 

 

ラクトフェリンは薬剤ではないため、保険は使用できず、自費になります。
当院では、ラクトフェリン商品の種類により1ヶ月1箱5,000~10,000円でご提供しております。
ホルモン剤や漢方薬などの薬物療法と併用することも原則可能でありため、ご興味のある方は診察の際にご相談下さい。