当院におけるメンタルヘルスケア|世田谷区の産科・婦人科

面会はこちらから

HOME > 院長コラム > 当院におけるメンタルヘルスケア

院長コラム

当院におけるメンタルヘルスケア

10月10日は「世界メンタルヘルスデー」です。世界精神衛生連盟が、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め偏見をなくす目的で、この日を世界メンタルヘルスデーに制定したそうです。
今回は、当医院における「メンタルヘルスケア3つの柱」について説明します。

 

 

月経前症候群(PMS)/月経前不快気分障害(PMDD)

思春期から性成熟女性に見られるPMS/PMDDは、産婦人科領域におけるメンタルヘルスケアの重要な柱の一つです。PMSは様々な身体症状や精神症状が見られますが、特に精神症状が増悪した状態をPMDDと考えます。

わが国の性成熟女性の70~80%が何らかの心身の変調を自覚し、そのうち約半数がPMSと診断されるそうです。治療が必要な中等症以上のPMS/PMDDは、性成熟女性の5~8%に相当するといわれています。

原因不明な点も多いですが、PMS/PMDDに月経困難症も併発している場合には、治療として「ヤーズフレックス」という低用量エストロゲン・プロゲスチン(LEP)製剤を用います。また、抑うつ症状が強い方には「レクサプロ」に代表される選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)という抗うつ剤を処方することがあります。その他、加味逍遥散、抑肝散などの漢方薬も多く使用されています。

 

 

産後うつ病

産後はそれ以外の時期に比べて高率にうつ病を発症しやすく、産後うつ病の罹患率は10~20%といわれています。妊娠中または出産後4週間以内に抑うつ気分が始まることが特徴であり、特に出産後2週間に抑うつ症状が悪化しやすいことが知られています。

当院では、「エジンバラ産後うつ病自己質問票(EPDS)」などの質問票を用いたスクリーニングを行うと同時に、助産師がマンツーマンで妊産婦さんに面接を行い、必要に応じてメンタルクリニックや行政と情報を共有し、連携しながら母子をサポートしています。

中等症以上のうつ病の場合は、精神科医による薬物療法が望ましいですが、育児による疲労、いらいら感、軽度な抑うつ気分の場合には、当院でも補中益気湯、抑肝散などの漢方療法を行っています。

 

 

更年期障害 

更年期障害とは、のぼせ、発汗などの自律神経失調症状、抑うつ気分、不安感、いらいらなどの精神症状、そして腰痛、関節痛皮膚乾燥感といった様々な更年期症状のため、日常生活に支障をきたしてしまう事をいいます。

そもそも更年期は、全年齢を通じて最もストレスを受けやすい時期であるため、様々な精神症状が出現します。その背景には、女性ホルモンの低下だけでなく、子育てという役割の喪失感(空の巣症候群)、夫婦間の問題の顕在化、親の介護による心身の疲労などがあり、自己評価が低下し、抑うつ気分、病的不安が引き起こされやすくなります。

精神症状を主体とした更年期障害でも、ホルモン補充療法が有効であるケースは少なくありません。その他、抗うつ剤であるSSRI、加味逍遥散などの漢方薬もよく用いられます。また、当院では上記の薬物療法に加えて、「メルスモン」というプラセンタ皮下注も積極的に用いています。

 

 

以上の3つ以外にも、メンタルヘルスケアが必要な妊産婦さん、婦人科疾患の患者さんは数多くいらっしゃいます。
当院では、ご来院頂いた全ての方々に対して、メンタルヘルスをサポートする気持ちで診療・看護に当たって参ります。

ページトップへ